妊娠中は医療脱毛できない4つの理由と胎児への影響を解説

妊娠中は医療脱毛できない4つの理由と胎児への影響を解説

「妊娠中も医療脱毛を継続できるのか」「妊娠に気付かず行っていた医療脱毛が、胎児にどのような影響を与えるのか」について気になる方も多いのではないでしょうか。
実は、「医療脱毛に通っている途中で妊娠が判明した」というように、医療脱毛に通う途中で妊娠するケースも多くあります。そこで本記事では、妊娠中の医療脱毛について以下の内容を解説します。

  • 妊娠中に医療脱毛を継続できない理由
  • 妊娠に気付かず医療脱毛をしていた場合の胎児への影響
  • 妊娠に気付いたときに行うべきこと

医療脱毛の途中で妊娠した場合の対処法がわかっていれば、これから医療脱毛を始める方にとって役立つ情報になるでしょう。具体的にどのように行動したら良いかについてもふれるので、ぜひ今後の参考にしてください。

妊娠中に医療脱毛を進めてはいけない4つの理由

結論からいえば、妊娠中の医療脱毛はできません。ここでは、医療脱毛を妊娠中に進めてはいけない4つの理由を解説します。

  • ホルモンバランスの変化によって肌トラブルが増加する
  • 施術中の体勢が母体への負担になる
  • 毛周期をふまえた効果的な脱毛が難しくなる
  • 施術中に体調を崩す可能性がある

ホルモンバランスの変化によって肌トラブルが増加する

妊娠中はホルモンバランスの変化により、肌トラブルが起きやすくなっています。肌に負担をかける医療脱毛を妊娠中に行えば、炎症などの肌トラブルにつながりやすくなることが考えられます。
また、妊娠中は服用できる薬が制限されることがあるため、もし肌トラブルが起きたとしても、薬の処方や治療が難しい場合も。
大切な肌を守るためにも、医療脱毛は避けるべきです。

施術中の体勢が母体への負担になる

医療脱毛の施術は、同じ体勢を長時間保たなければいけないため、母体にとって負担となります。妊娠中は体調が不安定になりやすく、施術中に体調が悪くなったり貧血が起きたりする可能性も大いにあるでしょう。
お腹が大きくなれば、姿勢が制限されることも。うつぶせなどお腹が圧迫される体勢を避けるよう、産婦人科の主治医から言われる方も多いです。
また、顔の医療脱毛では、仰向けでの施術となることもあります。妊娠中はだんだんとお腹が大きくなっていきますので、仰向けの体勢がつらく感じる方もいるでしょう。
お腹の赤ちゃんはもちろん、母体を考慮し、妊娠中の医療脱毛は断られるケースがあります。

毛周期をふまえた効果的な脱毛が難しくなる

妊娠中はホルモンバランスの乱れによって毛周期が変化します。体毛が生え、伸びて抜け落ちるサイクルに影響を与えるため、妊娠中の医療脱毛は施術効果を感じにくいです。
医療脱毛は毛周期に合わせたタイミングで2~3か月に1度施術しますが、毛周期の変化により、適切なタイミングでの施術が難しくなります。妊娠中は体毛が全体的に濃くなることがあり、これまでにはなかった部分にムダ毛が生えてくることも。
ホルモンバランスは、産後時間の経過とともに自然に戻ります。産後落ち着くまでは、施術を控えておいたほうが良いでしょう。

施術中に体調を崩す可能性がある

妊娠中は、これまで平気だったにおいを敏感に感じることがあります。ローションや機械といった医療脱毛中のにおいが、体調不良を引き起こす原因となる可能性も考えられるでしょう。
妊娠中は思わぬ体調不良が起こるものです。医療脱毛中の不測のトラブルを避けるためにも、妊娠中に無理して医療脱毛を続けることはやめておきましょう。

妊娠に気付かず医療脱毛を進めたときの胎児への影響

もしも妊娠に気付かず医療脱毛を進めてしまった場合でも、施術そのものが赤ちゃんに影響することはありません。
なぜなら、医療脱毛は肌表面の毛根にのみ反応するからです。お腹の赤ちゃんにまでレーザーや光が届くことはなく、母体にも赤ちゃんにも影響を与えないため安心してください。
しかし、妊娠していることを知りながら医療脱毛を受け続けてはいけません。先ほどお伝えしたように、妊娠中に医療脱毛を行えばトラブルとなる可能性があるからです。妊娠がわかった時点で医療脱毛を中断してください。

妊娠に気付いたらすぐクリニックに相談する

「医療脱毛中に妊娠に気付いた場合、どのように対処すればいいの?」と疑問を感じる方もいるでしょう。
クリニックやサロンによって妊娠中の方への施術に関する対応が異なるため、まずはご自身が通っている施設にすぐ相談しましょう。ここでは一般的な対応を紹介します。

休会制度を利用する

医療脱毛コースの契約中に妊娠が判明した場合、休会制度を利用できる場合があります。休会制度を利用すれば契約プランの有効期限を延長できるため、一定期間お休みすることも可能です。
ただし、「どれくらい期限を延長できるか」といった制度の内容については、それぞれ異なります。出産後の脱毛再開時期についても考え方が違うため、詳しい内容については問い合わせてみましょう。
当院では、お客様の妊娠が分かった場合は契約期間を延長して対応しております。妊娠期間と授乳期間も考慮して最長2年間の契約期間延長が可能となっておりますので、安心してご相談ください。

途中解約する

出産後に医療脱毛を再開する予定が立たない場合は、途中解約も検討すると良いでしょう。途中解約が可能なクリニック・サロンも多いです。解約手数料がかかる可能性がありますが、未施術分の費用の返金や施術以外のサポートが受けられるなどの対応が可能なクリニック・サロンもあります。
当院でも途中解約が可能です。指定の手数料を除き、未施術分の残金を全額返金しています。どのように進めていけばいいか迷う場合は、まずはお気軽にご相談ください。

出産後は医療脱毛をいつから再開できる?

出産後に医療脱毛を再開できる時期は、クリニックやサロンによって異なります。
出産直後から受け付けているところや、産後の1か月検診で問題ないことを確認したらOKといったところ、授乳が終わってからの再開を推奨しているところなど、さまざまです。
また、妊娠中だけでなく、授乳中もホルモンバランスが不安定になります。医療脱毛の効果を感じにくく、授乳に影響のある胸周辺や脇といった部位の脱毛を断わられる場合も。
施術や保湿で使う薬剤が赤ちゃんの口に入るリスクを考えると、育児がひと段落してからの脱毛再開が望ましいでしょう。
当院の場合は、授乳が完全に終了し、生理が再開した時点での脱毛を可能としています。体調が安定したうえで施術を受けることが、効果的な脱毛にもつながるからです。妊娠中から考えれば長いお休み期間となりますが、トラブルなく安心して脱毛を受けるためにこのような規定としています。

妊娠中の自己処理はおすすめしない

医療脱毛に通えない場合に、自己処理を検討する方もいるでしょう。しかし、妊娠中の肌は敏感です。そのため自己処理もおすすめしません。
場合によっては肌が炎症を起こすこともあります。妊娠中は病院を受診しても薬を処方してもらえない可能性が高いため、トラブルの種となりうる行動はやめておいたほうが無難です。
どうしても自己処理したい場合や、毛があることでストレスを感じる方については、以下の方法を参考にしてみてください。

自己処理する場合は電動シェーバーを使う

電動シェーバーは肌に刃が触れにくい構造になっています。そのため、極力肌を傷つけにくい自己処理方法です。ただし、肌への負担が少なくても妊娠中はホルモンバランスが変化しているため、注意しましょう。
肌トラブル予防のためにも、電動シェーバーでの自己処理後はしっかりと保湿することが大切です。
そのほか自己処理の注意点としては、カミソリや毛抜き、除毛クリームなどを使用しないこと。肌荒れを起こす可能性があるため、妊娠中の使用はやめておきましょう。

【まとめ】妊娠に気付いた段階で医療脱毛は中止しよう

妊娠中の医療脱毛は、肌トラブルを引き起こす可能性が高いです。胎児への影響はありませんが、安全を考慮し、妊娠に気付いた段階ですぐに医療脱毛を中止しましょう。
クリニックやサロンによって対応は異なりますが、休会や途中解約の手続きも可能です。まずはご自身と赤ちゃんを優先し、産後落ち着いてから再開を検討するようにしてください。

このコラムの監修者
伊原 亮
伊原 亮
一般社団法人 美星会
アステリアクリニック院長
【医師の経歴】
2014年3月 慶應義塾大学 医学部 卒業
2014年4月 東京都内の病院にて初期臨床研修
2016年4月 都内大手美容皮膚科にて勤務
2016年11月 都内大手美容皮膚科院長就任
2021年11月 アステリアクリニック札幌院 院長就任