【医師が徹底解説】ほくろに医療脱毛はできる?どんなリスクがある?

【医師が徹底解説】ほくろに医療脱毛はできる?どんなリスクがある?

「ほくろがあると医療脱毛を受けられない」と耳にしたことがある方は多いでしょう。なかには、脱毛したい部位にほくろがあるからと、施術を諦めているケースもあるかもしれません。
そこでこの記事では、ほくろに対する医療脱毛について、以下の内容を解説します。

  • ほくろに医療脱毛ができない理由
  • 医療脱毛でほくろに影響が出たときの対処法
  • ほくろがある場合の医療脱毛方法
  • ほくろと医療脱毛についてよくある質問

ほくろと医療脱毛に関するさまざまな疑問を解消できるよう、よくある質問についてもまとめました。
ご自身に合った方法で施術を受けられるよう、ほくろで悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

ほくろに医療脱毛はできない

結論からいうと、ほくろそのものに医療脱毛をおこなうことはできません。
医療脱毛は、使用するレーザーが黒いメラニン色素に反応し、毛が生えてくる組織が破壊されることで脱毛効果を発揮するという仕組みです。
ほくろは、メラニンの生成をおこなうメラノサイトと呼ばれる細胞が集中している部位に発生するものです。レーザーは、毛だけでなく肌にあるメラニン色素にも反応するため、リスクがともないます。
なお、ほくろの周りへの照射は可能ですが、安全上の理由からほくろそのものへの医療脱毛はできないとされています。

ほくろに医療脱毛のレーザー照射をするリスク

ほくろへ医療脱毛のレーザーを照射するリスクは、主に3つです。脱毛後のトラブルを避けるためにも、3つのリスクについて正しく理解しておきましょう。

赤みややけどが出る

医療脱毛のレーザー照射がほくろにあたることで、赤み・やけどといった症状を引き起こすことがあります。特に隆起したほくろや、色が濃く大きいほくろは、レーザーの影響を受けやすいのが特徴です。
一時的にやけどや赤みといった肌トラブルにつながる可能性が高いでしょう。

ほくろが腫れる

やけどとまではいかなくても、照射を受けたほくろが腫れるケースも見られます。
腫れはしばらくして元に戻ることもありますが、ダメージを受けたほくろを悪化させてしまわないよう、むやみに触ったり刺激したりといったことは避けてください。

ほくろの色が薄くなる

脱毛器によるレーザー照射で、ほくろの色が薄くなる・消えることがあるんです。
アステリアクリニックでは、お気に入りのほくろがあり色を薄くしたくない場合は事前にお伝えいただいております。
なお、顔へのレーザー照射をおこなう場合、ほくろの色が薄くなるようにアプローチすることも可能です。

医療脱毛でほくろに影響が出たときの対処法

医療脱毛によってほくろに影響がでた場合、間違った対処を取ることで更なるトラブルを引き起こす可能性もあります。
医療脱毛後によって万が一ほくろへ影響があった場合は、以下3つの対処法をお試しください。

  • 腫れたら腫れが引くのを待つ
  • かさぶたはむやみに取らない
  • ほくろの表面が焦げた場合はクリニックへ相談する

腫れたら腫れが引くのを待つ

レーザー照射によりほくろが膨らむように腫れた場合は、自然と腫れが引くのを待ってください。
一見するとほくろ自体が腫れているようにも見えますが、実はほくろ自体ではなくかさぶたが盛り上がった状態になっています。一時的なものであり、時間の経過とともに元に戻るケースがほとんどです。
焦らず、自然に腫れが引くのを待ちましょう。

かさぶたはむやみに取らない

レーザー照射によりほくろにできたかさぶたは、むやみに取ってはいけません。ほくろにかさぶたができる理由は、レーザー照射を受けたほくろの表面が焼けるためです。
ほくろがいつもより濃く見えたとしても、かさぶたができたことによる一時的なもの。かさぶたが取れれば自然と元に戻ります。
気になってしまいかさぶたを無理に剥がせば、かえってほくろに余計なダメージを与えてしまうことも。レーザー照射後にほくろにできたかさぶたは、むやみに取ったりせず、自然と剥がれ落ちるまでそのままにしておきましょう。

ほくろの表面が焦げた場合はクリニックへ相談する

医療脱毛後にほくろの表面が焦げたときは、脱毛の施術をおこなったクリニックへご相談ください。
基本的には時間が経てば自然と改善されますが、なかには元に戻らないケースも。その場合、ほくろのある部分が炎症を起こしていると考えられます。
自己判断せずに、速やかにクリニックへ連絡してください。場合によっては、医療機関への受診をすすめられるというような、具体的な指示があるでしょう。

ほくろがある部位への医療脱毛方法

ほくろへの医療脱毛はできませんが、ほくろがある部位への脱毛を希望する場合には、以下4種類の方法でほくろへの脱毛をおこないます。

  • ほくろをシールで保護する
  • ほくろへの照射を避ける
  • ほくろの状態を見てそのまま照射する

ほくろに白いシールを貼って周辺の施術をする

ほくろへ白いシールを貼れば、ほくろ周辺の医療脱毛は可能です。
ほくろへ白いシールを貼ることで目印となり、その周辺への照射をスムーズにおこなえるようにしています。ほくろ周囲への脱毛をおこなう際、一般的に取り入れられています。

ほくろへの照射を避ける

ほくろを避けて医療脱毛のレーザーを照射する方法もあります。
ただし、この方法は、ほくろのすぐそばに生えた毛への照射はできません。脱毛効果を得るためには、ほくろへの照射を避けるより、白いシールをほくろへ貼ってからレーザー照射をしたほうが望ましいでしょう。

ほくろの状態を見てそのまま照射する

ほくろの状態次第では、そのままレーザー照射するのもひとつの手段です。そのまま照射できるほくろには、以下のようなものがあります。

  • 色が薄いもの
  • 5mm以下の大きさであるもの
  • 隆起していないもの

そのまま照射できるかどうかは、クリニックの判断によります。5mm以下でも色が濃い場合は照射を断られることもありますし、逆に大きくても色が薄ければそのまま照射できることも。リスクを聞いたうえで、照射するかどうかを決めましょう。
アステリアクリニックでは、小さいほくろや薄いほくろに対してそのまま照射をおこない、痛みやトラブルがなければそのまま照射を続け、トラブルがあった場合には次回より避けて照射するようにしております。

ほくろがある箇所にも脱毛をしたい場合の対処法

ほくろから生えている毛や、ほくろに近い毛を除去したい場合、上述した方法以外での脱毛も可能です。多くのクリニックでは、今回説明する2つの方法で、ほくろがある箇所の脱毛をおこなっています。

ニードル脱毛にする

ニードル脱毛であれば、ほくろがある箇所への脱毛が可能です。ニードル脱毛とは、電気を使用した脱毛のこと。細い針を毛穴に刺し、その針から電流を流します。電気が毛根の発毛組織を破壊してくれるため、脱毛ができるという仕組みです。
医療脱毛のレーザー照射とは異なり、メラニンの有無は関係ありません。「ほくろがあるため施術ができない」こともなく、ほくろに生えている毛やほくろの周辺にある毛も、問題なく脱毛できます。
ただしニードル脱毛は、レーザー照射と比較して痛みを感じやすいことがデメリットです。また、毛を1本ずつ処理しなければならず、脱毛が完了するまでに時間がかかります。

先にほくろ除去をする

形成外科や皮膚科などで先にほくろを除去すれば、問題なく脱毛を受けられます。
ほくろ除去と脱毛を同時に進めることはおすすめできません。皮膚への負担が大きく、傷痕が残るリスクが高まるからです。ほくろ除去後の赤みが残っている場合にも、レーザー照射を受けられない可能性が高いです。
アステリアクリニックでは、ほくろ除去の種類にもよりますが、「ほくろ除去から約2週間」空けてから医療脱毛を受けていただいています。また、皮膚が完全に元通りになっていること、除去後の跡が色素沈着している場合には色が濃くなるといったリスクをご説明の上で、納得された場合に照射しています。
確実に医療脱毛を受けるためには、ほくろ除去後、肌の状態が落ち着いてからの施術が望ましいでしょう。

ほくろと医療脱毛に関するよくある質問

ここでは、ほくろと医療脱毛に関する「よくある質問」をまとめました。施術前の疑問を解消したい場合に、参考にしてみてください。

Q.医療脱毛のレーザー照射が可能なほくろはありますか?

医療脱毛のレーザー照射が可能なほくろもあります。レーザー照射が可能なほくろは、主に3つです。

  • 5mm以下の大きさである
  • 色は薄いが、青色ではない
  • 隆起していない

場合によってはこの限りではありません。大きさが5mmを超えていても、シミのような色が薄いほくろの場合は医療脱毛が可能です。一方で、5mm以下でも濃く隆起したほくろは、医療脱毛をおすすめできません。
脱毛を希望する部位にほくろがあるときは、事前のカウンセリングで照射可能かどうかを見てもらいましょう。

Q.ほくろが多くても医療脱毛できますか?

ほくろが多くても、医療脱毛はできます。ほくろを避けるか、そのままレーザー照射をおこなうかは脱毛部位を見てからの判断となりますが、ほくろの数に関係なく医療脱毛を受けることは可能です。
白いシールでほくろを保護してから、レーザー照射をあてる方法もあります。
そのため、ほくろが多いという理由で脱毛を諦めてしまうのはもったいないです。さまざまな方法での脱毛が可能なため、まずはクリニックに相談してみてください。

Q.ほくろ除去と医療脱毛はどちらが先のほうがいいですか?

脱毛効果の確実性を求めるのであれば、ほくろ除去を先におこなうほうがいいでしょう。
もちろん、ほくろがあっても脱毛を進めることは可能です。ですが、思うような脱毛効果を得られないことから、医療脱毛完了まで通常よりも長い期間を要する可能性が考えられます。
ほくろやほくろ周辺の毛を確実に脱毛するためには、ほくろ除去後の脱毛が望ましいでしょう。

Q.ほくろ除去と医療脱毛は同時進行できますか?

ほくろ除去と医療脱毛の同時進行はおすすめしません。ほくろ除去には、肌への負担がかかります。
加えて医療脱毛でのレーザー照射をおこなえば、肌トラブルを引き起こし、症状を長引かせてしまう可能性が高くなるのです。ひどい場合は、ケロイドや色素沈着などで肌に痕が残ることも。
アステリアクリニックでは、ほくろ除去後2週間程度空けていただいてから医療脱毛の施術をおこなっています。また、皮膚が完全に元通りになっていること、除去後の跡が色素沈着している場合には色が濃くなるといったリスクをご説明の上で、納得された場合に照射しています。
早く脱毛をしたいと焦るかもしれませんが、肌トラブルを避け、確実に脱毛をおこなうためには必要な期間です。

Q.先にほくろ除去をしたらどのくらい経ってから医療脱毛をするべきですか?

アステリアクリニックでは、ほくろ除去から医療脱毛を受けるまで2週間の間隔をあけることを推奨しています。
ほくろ除去は肌へのダメージを与えるものです。ほくろ除去後にすぐ医療脱毛をおこなうことで、肌をきれいに見せるための施術が、かえって傷痕を作ってしまうことも考えられます。
このようなリスクを避けるためにも、ほくろ除去と医療脱毛の同時施術、またはほくろ除去から2週間以内の医療脱毛は控えましょう。

Q.医療脱毛後にほくろが増えることはありますか?

医療脱毛後にほくろが増えるといった事実はありません。医療脱毛により一時的にほくろが濃くなったり、くすみができたりした場合に、増えたように感じるのではないでしょうか。
医療脱毛のレーザー照射で炎症が起きると、治ったあとにくすみとして肌に残るケースがあります。レーザー照射によるダメージが多くのメラニンを生成し、肌に沈着することがくすみの原因です。炎症後色素沈着と呼ばれ、時間の経過にともない薄くなることがほとんど。心配せずに、自然と元に戻るのを待ちましょう。

【まとめ】ほくろがある場合は医療脱毛クリニックへ相談しよう

ほくろがあっても、問題なく医療脱毛を受けられるケースは多くあります。ほくろの大きさや状態によっては、先にほくろ除去をすすめられることも。
いずれにしてもクリニックの判断によります。
アステリアクリニックでは、ほくろがあっても医療脱毛を諦めなくてもいいように、適切な方法での施術をご提案します。
まずはお気軽に、アステリアクリニックへご相談ください。

このコラムの監修者
伊原 亮
伊原 亮
一般社団法人 美星会
アステリアクリニック院長
【医師の経歴】
2014年3月 慶應義塾大学 医学部 卒業
2014年4月 東京都内の病院にて初期臨床研修
2016年4月 都内大手美容皮膚科にて勤務
2016年11月 都内大手美容皮膚科院長就任
2021年11月 アステリアクリニック札幌院 院長就任