脂肪溶解注射のダウンタイムは?一回の量の目安やデメリットも紹介
脂肪溶解注射は、注射するだけで部分痩せができるダイエットとして注目されている方法です。顔や二の腕など、食事制限や運動だけでは痩せるのが難しい部位の脂肪も減らすことができます。
しかしこうした美容医療の施術はダウンタイムがあるため、受けるかどうか迷っている方も多いでしょう。今回は、脂肪溶解注射のダウンタイムの過ごし方を詳しく紹介します。脂肪溶解注射の一回の量の目安やデメリット、効果を出すためのポイントも解説しているのであわせてご覧ください。
アステリアクリニック院長
当院の医療ダイエットをご紹介
目次
脂肪溶解注射とは
脂肪溶解注射とは、顔や二の腕など痩せたい部位に注射を打って、脂肪細胞を減少させる治療です。薬剤で脂肪細胞を破壊して、尿などと一緒に排出します。痛みや腫れが少なく、徐々に効果を発揮することから自然な部分痩せができるでしょう。
暴飲暴食を続けない限りリバウンドが起こりにくいという点が、通常のダイエットとは異なります。ダイエットすると見た目がすっきりするのは、脂肪を蓄えて大きくなった脂肪細胞が小さくなるためです。一方で、脂肪溶解注射には、脂肪細胞の数を少なくする効果があり、注射した部分に脂肪を蓄えにくくなるのです。
脂肪溶解注射を行うメリット
脂肪溶解注射を行うメリットには、次のようなものがあります。
- 部分痩せができる
- メスを使わない
- ダウンタイムが短い
- リバウンドしにくい
- 施術時間が短い
- 脂肪吸引と比べるとコストが低い
食事制限や運動では全体的に脂肪が落ちていくため、狙った部位だけ痩せることはできません。脂肪溶解注射なら狙った一部分のみが痩せるため、胸のボリュームを落とさず痩せたい方や、痩せたい部位がはっきりと決まっている方に人気があります。
メスを使わないため大きな傷跡が残らず、体への負担も抑えられます。腫れや内出血が起こることはありますが、数日程度で治まり、日常生活への影響もほとんどありません。
部位にもよりますが、10分前後で施術が終わることも多いです。他の痩身治療と比べると、比較的コストも抑えられており、総合的に見ても受けやすい施術だといえるでしょう。
脂肪溶解注射の一回の量の目安
一般的には、一回あたり数cc~20ccほど注入することが多いです。しかし後述するように、脂肪の量、薬剤の種類によってはさらに注入量が必要となることもあります。少なすぎると効果を実感しにくく、多すぎると仕上がりに影響が出る恐れもあるため、医師の診察を受け、適切な量を判断してもらう必要があります。
必要な量・回数は個人によって異なる
脂肪溶解注射で必要な薬剤の量は、個人差があります。どれくらいの量の脂肪がついているのか、どの程度まで脂肪を減らしたいのかによって注入量を調節する必要があるのです。
また体質によって薬の効きやすさが異なるため、効果の現れ方にも個人差があります。したがって「何回受ければ終了できる」と断言することはできません。一般的には3~5回ほど施術を受けますが、様子を見ながら「回数を増やすかどうか」を判断することになります。
一度にたくさん注入するのはリスクもある
脂肪溶解注射は、注入する量によって破壊できる脂肪細胞の量が変わります。しかしだからといって、たくさん注入すればいいわけではありません。安全のため、1日に注入できる量は限られています。
脂肪溶解注射は注入量が多くなればなるほど腫れ、ダウンタイムに影響が出やすいです。また破壊された脂肪細胞を排出する過程では、一部の代謝を腎臓が行います。注入量が多くなると腎臓が処理する老廃物(破壊された脂肪細胞)の量も増え、負担がかかります。腎臓の機能を低下させないためにも、適度に注入量を調整する必要があるのです。
脂肪溶解注射の効果が出るのはいつから?
脂肪溶解注射の効果が出るのは、およそ3日後からです。長くて1~2週間ほどかかります。施術した当日は注射によって腫れているケースもあるため、変化を感じるのは難しいでしょう。
「施術を受けたのに効果が出ない」と不安に思うかもしれませんが、腫れが引いてくるまではしばらく様子を見るようにしてください。複数回受けることを考慮すると、最終的な仕上がりには3週間~3ヶ月ほどかかります。
しかし一度脂肪細胞を破壊できれば、その効果は半永久的です。よほどのことがない限り、その部位の脂肪細胞は増えません。施術後に多少体重が増えても、注射した部位は大きくリバウンドしないとされています。
脂肪溶解注射のダウンタイム
他の医療ダイエットと同じように、脂肪溶解注射にもダウンタイムは存在します。とはいえ何日も人前に出られないほどの症状が現れることはほとんどないため、「ダウンタイムはほとんどない」と表現されることもあります。
人によってはほぼ症状が出ず、普段通りに過ごせる場合もあります。ダウンタイムにも個人差、薬剤による差があり、どの程度の症状が現れるかは実際に施術を受けてみないとわかりません。一般的には、脂肪溶解注射のダウンタイムは数日とされています。
ダウンタイム中の過ごし方
ダウンタイム中は、以下のことに気をつけて過ごすようにしてください。
- メイクや洗顔を控える
- 激しい運動や入浴を控える
- 保湿をしっかり行う
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メイクや洗顔を控える
顔への脂肪溶解注射を受けたときは、刺激を減らすため、当日のメイクや洗顔はなるべく控えてください。腫れや内出血が落ち着いていれば、翌日以降から軽いメイク(擦らなくても落とせるメイク)を行っても問題ありません。
洗顔する際は、顔を強く擦らないようにやさしく行いましょう。洗顔後はぬるま湯で洗い流し、タオルを軽く押し当てるようにして水気を拭き取ってください。
激しい運動や入浴を控える
施術当日は、激しい運動や入浴をしないようにしてください。血行がよくなり、腫れや内出血が強く出てしまう恐れがあります。
ダウンタイムが長引くことにもつながるため、施術当日は体を動かしたり体温が上がる行動をしたりしないようにしましょう。翌日以降も腫れなどが目立つ場合は、ダウンタイムが落ち着くまで運動や入浴を控えるのが望ましいです。
保湿をしっかり行う
脂肪溶解注射の施術後は、脂肪細胞が破壊される過程で皮下に炎症が起き、肌が乾燥しやすくなることが考えられます。長い間肌が乾燥していると、バリア機能がさらに低下して赤みやかゆみなどが出やすくなったり、治りにくくなったります。炎症後の色素沈着などを防ぐためにも、施術後は普段よりも念入りに保湿を行うようにしてください。
化粧水やボディローション、ボディクリームなどを使用して潤いをたっぷりと与えてください。
脂肪溶解注射の種類
脂肪溶解注射に使用する薬剤には、いくつか種類があります。どの種類の薬剤を使用するかでダウンタイムや副作用の出やすさも変わるので、よくチェックしておきましょう。なお、繰り返しになりますが、ダウンタイムの症状や長さには個人差があります。紹介するダウンタイムの情報は、一般的な例として参考にしてください。
Kabelline(カベリン)
Kabellineはカベリンやカベルラインとも呼ばれており、脂肪細胞を分解する効果が強く出やすい分、ダウンタイムはやや長めな薬剤です。脂肪細胞を分解するためのデオキシコール酸の量が比較的多く、腫れやむくみ、内出血などの症状が出る場合があります。こうした症状を軽減するアーティチョークエキスや、疲労回復を助けるL-カルニチンが配合されています。
BNLSアルティメット
BNLS(Beauty Nonsurgical Liposuction)アルティメットは痛みや腫れ、赤みなどが出にくい薬剤です。ダウンタイムがほとんどないといわれていますが、その分脂肪細胞を破壊するはたらきはマイルドになっています。
先述のとおり、脂肪溶解注射では施術当日のメイクは避けたほうがよいとされていますが、BNLSアルティメットは当日からメイク可能です。ただし稀に腫れや内出血が現れるため、こうした場合は他の薬剤同様、メイクを避ける必要があります。
FatX
FatX(ファットエックス)は、デオキシコール酸の濃度が非常に高い薬剤です。一回の注射でも効果が出やすく、ダウンタイムもその分長くなりやすい傾向にあります。腫れやむくみは3日程度で落ち着くことが多く、内出血や施術部位が硬くなるといった症状は1~2週間ほど続くケースもあります。
またデオキシコール酸の濃度が高いため、細かいデザインが難しく、まぶたや鼻、唇などには打てません。
FatX core
FatXよりも痛みや腫れの程度が軽減されるよう、改良された薬剤です。ただし、ダウンタイムの期間はほとんど変わりません。デオキシコール酸の濃度に変更はないため、まぶたや鼻など細かい部位への注入ができない点もそのままです。
脂肪細胞を破壊する効果が高いため、二の腕や頬、あご下、お腹などには使いやすい薬剤です。
山参(サンサム)
高麗人参の一つである山参を使用した薬剤です。山参に含まれている成分のうち、とくに重要なのがサポニンです。デオキシコール酸ではなく、サポニンが脂肪細胞の減少をサポートします。
腫れや内出血などの副作用が出る場合がありますが、腫れはおよそ2~3日、内出血は1週間程度で落ち着きます。
脂肪溶解注射のデメリット
脂肪溶解注射には、次のようなデメリットがあります。
- 即効性が低い
- 複数回の施術を受ける必要がある
- 施術部位や回数によっては費用がかさむことがある
- 一時的に副作用が出ることがある
- 効果の現れ方には個人差がある
- 施術を受けられない人がいる
薬剤の種類にもよりますが、基本的に「当日に変化を感じるような即効性」は期待できません。早くても3日ほど、腫れやむくみが落ち着いてくるころに変化を実感できることが多いです。
一回の施術で注入できる量には限度があるため、目指したい仕上がりによっては複数回の施術を受けなければなりません。回数が多くなると、思っていたよりも費用がかかる可能性もあります。医師の診察を受け、脂肪の付き方や理想のボディラインなどから必要な回数を見積もってもらうようにしましょう。
効果の現れ方に個人差があること、施術を受けられない人がいることにも注意が必要です。次のような条件に当てはまる方は施術を受けられない場合があります。
- 妊娠中または妊娠の可能性がある方
- 授乳中の方
- 甲状腺機能亢進症の方
- アトピー性皮膚炎の方
- 糖尿病の方
- 重篤な心疾患がある方
- 重篤な腎疾患がある方
- 脂肪溶解注射の成分に対してアレルギーがある方
脂肪溶解注射の効果を出すためのポイント
脂肪溶解注射の効果を出すためには、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
- 信頼できる医師に任せる・相談する
- 生活習慣の改善を心がける
- 施術後のケアを丁寧に行う
信頼できる医師に任せる・相談する
脂肪溶解注射は、信頼できる医師に相談して施術を受けることが大切です。個々人の体質や希望に合わせた薬剤を使用しなければ、十分な効果は出ません。
ダウンタイムが長引いたときや、症状が強く現れたときなど、迅速で適切な対応をしてもらえるかどうかが、その後の仕上がりにかかわることもあります。
信頼して任せられる医師を探すためにも、実績数や症例写真などをよく確認した上で相談するようにしてください。安い料金で受けられるクリニックもありますが、大事なのは料金ではなく医師の腕と信頼できるかどうかです。
生活習慣の改善を心がける
脂肪溶解注射の施術を受けるだけではなく、生活習慣の改善も行いましょう。いくら脂肪溶解注射で脂肪細胞を減少させたとしても、暴飲暴食を続けていれば、残っている脂肪細胞に脂肪が蓄積してリバウンドする恐れがあります。
バランスのいい食事を心がけ、適度な運動を取り入れてください。睡眠をしっかりとることも肥満の防止に効果があります。健康的な生活を意識することで、脂肪溶解注射の効果を持続させられるでしょう。
施術後のケアを丁寧に行う
脂肪溶解注射の施術後は、アフターケアを丁寧に行ってください。施術当日の入浴やメイク、激しい運動、サウナ、飲酒などは控えましょう。身体が回復に専念できるよう、余計な刺激は与えないように過ごしてください。
腫れや痛み、熱っぽさが気になる場合は、保冷剤や冷やしたタオルなどで冷却しましょう。脂肪の代謝を助けるため、腫れなどの炎症が落ち着いてきたら、保湿のついでにやさしくマッサージを行うとよいです。
まとめ
脂肪溶解注射には、腫れや痛み、内出血などのダウンタイムがあります。しかし、脂肪吸引のように、日常生活に影響が出るほどの副作用が生じることはあまりありません。
ダウンタイムの現れ方には個人差があるため、万一の場合に備えて信頼できる医師の施術を受けることが大切です。些細なことでも相談でき、丁寧に対応してくれる医師を探しましょう。
アステリアクリニックでは、お客様に信頼して任せていただけるよう、どのような疑問でもしっかりお答えし、納得できるまでご説明するカウンセリングを心がけています。脂肪溶解注射を検討している方は、ぜひアステリアクリニックまでご相談ください。
アステリアクリニック院長