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美容皮膚科

イソトレチノインはオンライン処方が可能?効果や通販・個人輸入との違いを解説

イソトレチノインはオンライン処方が可能?効果や通販・個人輸入との違いを解説

イソトレチノインはニキビの治療薬として注目されており、近年ではオンライン診療による処方も可能となりました。ニキビに悩まされている方の中には、どのような場合に処方してもらえるのか、個人輸入で手に入れられないだろうか、などと気になっている方も多いのではないでしょうか。この記事では、ニキビ治療を検討している方に向けて、イソトレチノインの基本情報から効果、副作用、クリニックの選び方まで詳しく解説します。

このコラムの監修者
辻井 鴻
辻井 鴻
一般社団法人 美星会
アステリアクリニック院長
【医師の経歴】
2020年 北海道大学医学部卒業
2022年 北海道内の病院にて初期臨床研修を終了
2023年10月 アステリアクリニック札幌院 院長就任
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イソトレチノインとはどのような治療薬?

イソトレチノインはビタミンA誘導体の一種であり、皮脂の過剰分泌を抑制したり、毛穴の詰まりを予防したりする作用がある薬です。FDA(米国食品医薬品局)が難治性のニキビ治療薬として承認した薬ですが、日本国内では未承認薬なため、自由診療として扱いのあるクリニックで処方を受けられます。
近年ではオンライン診療でも処方を受けられるようになり、通院が難しい方や時間が取れない方でも治療を始めやすくなりました。ただし、イソトレチノインを使用するにあたっては、副作用や服用のルールを理解しておくことが大切です。記事の後半でも解説していますので、よく確認してください。

ニキビが何度もできる原因

ニキビが繰り返しできる原因は、皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まり(コメド)が生じることにあります。
コメドは、ニキビの初期段階であり、毛穴の内部に皮脂や角質がたまった状態で、コメドが酸化すると黒ずんだ黒ニキビ、炎症が起これば赤ニキビ、膿を伴うと黄ニキビへと進行します。
炎症が治まってもコメドが毛穴に残っていたり、生活習慣などの影響で皮脂の分泌が増え、毛穴が詰まりやすい状態になっていたりすると、ニキビが繰り返しできてしまいます。このため、形成されてしまったコメドを治療し、生活習慣を整えて再び毛穴が詰まらないよう予防することが大切です。

イソトレチノインに期待される効果

イソトレチノインは、皮脂分泌の抑制、毛穴詰まりの改善、炎症の鎮静という3つの作用から、ニキビができる原因を取り除くサポートができる薬です。それぞれについて、以下で解説します。

皮脂の分泌抑制

イソトレチノインの主な作用の一つは、皮脂腺を抑え、皮脂の分泌量を減少させることです。過剰な皮脂分泌は毛穴の詰まりや、炎症の原因となるアクネ菌の繁殖を引き起こす要因となります。
とくに皮脂分泌が多いTゾーンや背中にニキビが集中している方は、皮脂の量を調節することでニキビを予防できる可能性があります。

毛穴詰まりの解消

ニキビの原因となるコメドは、皮脂や角質が毛穴の内部で詰まることによって形成されます。
イソトレチノインには角質の代謝を正常な状態に整えるはたらきがあるため、角質による毛穴の詰まりを予防できます。古い角質が自然と排出されやすくなることで、毛穴が正常な状態に保たれ、コメドの形成を防ぐことにつながるのです。

抗炎症作用

イソトレチノインは免疫反応を正常に抑える作用があります。アクネ菌が増殖すると、免疫は菌を排除しようと働くため、炎症が生じてしまうのです。免疫反応を正常化することで、長引く炎症を抑えることができます。
また、皮脂を抑制したり毛穴詰まりを解消したりする作用は、アクネ菌の増殖を抑えるため、間接的に炎症も予防できます。

イソトレチノインの治療が効果的な方

イソトレチノインは、一般的なスキンケアなどでは改善が難しい、ニキビに悩む方に適した治療薬です。皮脂分泌や皮脂腺に働きかけるため、とくに以下のような特徴を持つ方に向いています。

  • 繰り返しニキビができてしまう方
  • 炎症を伴う重症ニキビに慢性的に悩まされている方
  • ニキビが治った後に瘢痕になりやすい方
  • 皮脂の分泌が多く脂性肌が気になる方

皮脂の分泌量を減らすことで毛穴の詰まりを予防するため、毛穴が目立つのが気になる方や脂性肌が気になる方にもおすすめです。一方で、乾燥肌の方にはあまり向いていませんので、自分の肌質がどちらのタイプかわからない場合は、一度対面の診察を受けて医師に判断してもらうとよいでしょう。

イソトレチノインはオンライン診断でも処方できる?

イソトレチノインは、オンライン診療の扱いがあるクリニックであれば、オンラインの診察を受けることで処方してもらうこともできます。以前は皮膚科に直接通院しなければなりませんでしたが、現在はスマートフォンやパソコンを使ったオンライン診療ができるようになったことで、オンラインでの処方も可能となりました。

対面式のクリニックでの処方との違い

イソトレチノインは対面診療とオンライン診療のいずれでも処方してもらえます。対面診療は、医師が直接肌の状態を確認するため、自分のニキビの原因がはっきりわかっていない場合や、他にも肌悩みなどがある場合により正確な診断を受けられる点が利点です。
一方でオンライン診療は、自宅にいながら診察を受けられる手軽さは大きな魅力といえます。とはいえ画面越しの診察で得られる情報は限られているため、ある程度ニキビの原因がわかっている方のほうが向いています。クリニックによっては、問診の段階で患部の写真を提出することでカバーしているところもあります。

個人輸入や通販で買うのは危険?

イソトレチノインは日本国内で未承認の薬です。副作用や、重大な服用の注意点などもあるため、医師の診断を受けずに個人輸入や通販で購入するのは非常に危険です。

たとえば個人で手に入れる場合には次のようなリスクがあります

  • 本物でない薬や不純物が混入した薬の可能性がある
  • 成分量が適正でなく、過剰摂取してしまったり、十分な効果が出なかったりする可能性がある
  • 医師の指導を受けないことで服用をやめたとたん再発する可能性がある
  • 万が一重大な副作用が出ても自分で病院を探して1から事情を説明しなければならない

イソトレチノインは治療の状況に合わせて調整したり、副作用を考慮して慎重に服用したりする必要がある薬です。オンライン診療であれば、医師の判断のもとで安全に処方を受けられますが、個人で入手すればすべて自己判断で服用することになります。健康被害を避けるためにも、必ず医師の指導とセットで処方してもらうことが重要です。

イソトレチノインの副作用

イソトレチノインは、皮脂の分泌を大幅に抑えるため、唇の皮がむけたり、目や鼻などの粘膜が乾燥したりする副作用が報告されています。また、その他に、血行・代謝にかかわる副作用や消化器系の副作用も多いです。
イソトレチノインとの関係性ははっきりとはわかっていませんが炎症性腸疾患、うつなどの精神疾患の副作用もあります。代表的な副作用は、以下のとおりです。

重大なもの胎児に対する催奇形性(妊娠中、授乳中は服用できない)炎症性腸疾患うつなどの精神疾患
中程度筋肉の障害肝臓の障害脂質異常貧血薬剤に対するアレルギー
軽度肌の乾燥、かゆみ、日光過敏、赤み、ひりつき口の乾燥ドライアイ、目の光線過敏髪が細くなる筋肉痛、関節痛胃腸の障害頭痛疲れやすさ

イソトレチノインの注意点

イソトレチノインは一般的に生じる副作用も強い薬なため、医師の指導に従って服用することが大切です。
非常に肌が乾燥するため、服用中は保湿ケアを徹底する必要があります。また、ニキビの原因はホルモンバランスや栄養バランスなども関係します。健康的な生活習慣を身に着けることも大切です。
イソトレチノインによる治療は、4~6ヶ月にわたって服用を継続することで皮脂の量を抑えていくため、短期間で服用を中断すると、ニキビがすぐに再発するリスクが高まります。必ず医師の指示に従って、継続することが重要です。

イソトレチノインの服用を避けるべき方

イソトレチノインは、重度のニキビに対して用いられる治療薬ですが、すべての方が服用できるわけではありません。以下に該当する方は、イソトレチノインの服用が禁止されています。

  • 妊娠中・妊娠の可能性がある方
  • イソトレチノインの成分に対して過敏症の既往歴がある方

イソトレチノインは、妊娠中の方には禁忌です。妊娠中の方が服用すると、胎児に先天奇形が見られたり、自然流産や早産をしたりする可能性があります。もしイソトレチノインの治療中に妊娠した場合は、ただちに服用を中止し、産婦人科を受診してください。出生前に胎児がイソトレチノインの影響を受けたかどうかを正確に判定する方法はありません。服用の際は避妊を徹底し、妊娠を希望する場合は医師に相談してください。
また過敏症の既往歴がある方も服用できません。アナフィラキシーやその他のアレルギー反応が発生する恐れがあります。

イソトレチノインを処方するクリニックの選び方

イソトレチノインはその副作用や服用管理の難しさから、処方を受けるクリニック選びがとても重要です。ここでは、クリニック選びで押さえておきたい4つのポイントを紹介します。

料金体系はどうか

イソトレチノインをオンラインで処方してもらう場合、クリニックごとに料金体系が大きく異なります。診察料、薬代、送料がすべて含まれている場合もあれば、それぞれが別途で表示されていることもあるため、Webサイトの記載をよく確認しましょう。
また、初回料金は安くても2回目以降の価格が高く設定されていることもあるため、継続的に利用する前提で、総額の費用を比較することが重要です。継続的な治療が必要な薬なので、無理なく治療を続けられる範囲で検討しましょう。もちろん価格の安さだけにとらわれず、アフターケアなどの内容とのバランスも確認してください。

医師は信頼できるか

イソトレチノインは飲み方や副作用に注意が必要な薬のため、診察を行う医師が丁寧に対応してくれるかどうか、信頼できそうかどうかも大切なポイントです。
たとえば初診の際に、一方的な説明で終わらず、患者の疑問に真摯に答えてくれるか、リスクについても正直に話してくれるかといった視点をもって診察を受けてみてください。継続して治療を受けるので、医師と相性がよいと感じる、信頼できると感じるところを利用することも大切です。

副作用に対応しているか

イソトレチノインの服用中は、皮膚や唇の乾燥、頭痛、関節痛、気分の変化など多くの副作用が現れる可能性があります。
処方後のサポート体制が整っているかどうかも、重要な判断材料です。とくにオンライン診療では対面での診察ができないため、服用中の異変に対応できる制度や、LINE・チャット・電話などを通じた相談窓口があるかを確認しましょう。
また、万が一重篤な副作用が出た場合にすぐ指示をもらえるかどうかや、診療に対応してもらえる時間帯なども事前に調べておくと安心です。副作用を自己判断で放置すると、健康被害につながる恐れもあるため、服用後のケア体制がしっかりしているクリニックを選んでください。

配送までの期間はどのくらいか

イソトレチノインは薬局で受け取ることができないため、オンライン診療であればオンラインで処方してもらうことになります。そのため、診察から薬の受け取りまでにかかる配送期間も確認しておきましょう。
継続して服用する場合は、配送が遅れると次回の服用に支障をきたす恐れがあるため、薬がなくなるタイミングに合わせて早めに診察を受けたり、定期購入の配送日を確認したりしておくと安心です。
クリニックによっては平日発送のみの対応、あるいは受診から発送までに数日かかる場合があります。事前に確認しておくことで、スムーズに治療を受け続けられるでしょう。

アステリアクリニックのオンライン処方

アステリアクリニックでは、オンライン診療サービスも提供しています。通院の手間がなく自宅からスマートフォンやパソコンで医師の診察を受けられるため、悩んでいるものの病院に行く暇はないという方でも治療可能です。
オンライン診察では、症状や既往歴を丁寧に確認し、安全に配慮した処方を行っています。自宅にいながら処方薬を受け取れるので、薬局に行く手間もかかりません。自由診療だけでなく保険診療も行っていますので、ニキビなどの肌トラブルを含め、気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。
オンライン診療によるイソトレチノインの治療をご検討の方は、ぜひアステリアクリニックの公式LINEで診察をご予約ください。

この記事の監修者
辻井 鴻
辻井 鴻
一般社団法人 美星会
アステリアクリニック院長
【医師の経歴】
2020年 北海道大学医学部卒業
2022年 北海道内の病院にて初期臨床研修を終了
2023年10月 アステリアクリニック札幌院 院長就任