シミ取りが保険適用される条件は?皮膚科で受けられる治療を解説

皮膚科でシミ取りの治療を受ける場合、保険適用になるケースもあります。ただし、保険適用には条件があるため、美容目的でのシミ取りなら自費診療になるケースが多いでしょう。保険適用となるシミの種類、一般皮膚科と美容皮膚科のシミ取り治療の違い、シミの種類ごとの治療法についてまとめました。

アステリアクリニック院長
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目次
シミ取りが保険適用される条件とは

皮膚科などの医療機関で受けられる治療には「保険が適用されるもの」と「保険が適用されないもの」があります。たとえば、シミ取りの場合、保険適用の可能性があるのは、皮膚疾患によるもの、放置することで健康を害するようなものです。
そのため、見た目の改善を目的とする美容医療は、保険の適用されない自費診療(自由診療)の治療になります。シミ取りに関しては基本的に美容目的になるので、保険適用となるケースは多くありません。ただし、皮膚疾患によるシミであれば、保険適用となることもあります。
また、保険適用の有無は治療法によっても異なり、厚生労働省による承認を受けていない治療法も自費診療です。保険が適用されるのは、日常生活に支障をきたすような病気・ケガに対して、認められた治療を行うケースのみだと考えてください。
健康保険適用のための判断基準は2つ
健康保険が適用されるための判断基準は主に次の2つです。
【健康保険適用のための判断基準】
- 疾患によるものであること
- 日常生活に支障をきたすようなものであること
通常、シミ自体は日常生活に支障をきたしません。そのため、シミの症状を伴う疾病であると診断され、医師に「日常生活への支障がある」「放置することで大きな精神的苦痛がある」と判断されるかどうかがポイントになります。
保険適用時の自己負担額の目安
治療に保険が適用される場合、自己負担額は原則として1割〜3割です。保険適用には条件があるものの、全額自己負担の自費診療に比べて負担額を大きく抑えることができます。たとえば、3割負担の場合、医療費の総額が50,000円なら15,000円で治療を受けられることになります。
計算例:50,000円(医療費総額)×0.3(自己負担割合)=15,000円(自己負担額)
ただし、保険適用になるシミ取りの治療であっても、一定回数を超えると保険が適用されないケースもあります。また、治療の回数によっても費用は変わってきます。シミの場合、保険適用されるものかを自己判断するのは難しいケースもあるため、治療を希望するときは、医師と相談のうえ、治療の方針を決定しましょう。
皮膚科で保険適用になるシミの種類
皮膚科でシミやアザの治療を受ける場合、以下のような皮膚疾患に該当するなら保険適用になります。
【皮膚科で保険適用になるシミの種類】
- 太田母斑(おおたぼはん)
- 扁平母斑(へんぺいぼはん)
- 異所性蒙古斑(いしょせいもうこはん)
- 外傷性色素沈着
太田母斑
太田母斑は青アザの一種で、特徴的な青紫色のシミができる皮膚疾患です。顔の片側にできることが多いですが、両側にできることもあり、「目の周り」「額」「頬」「こめかみ」が発生しやすい好発部位になります。
太田母斑の原因は、皮膚の深部にある真皮でメラノサイトが異常増殖することだと考えられています。しかし、なぜメラノサイトが異常に増殖するのかは解明されていません。
太田母斑は稀に生まれつきあることもあります。しかし、生後数日〜数週間で発現する早発型、ホルモンバランスが大きく変化する思春期以降にシミの濃さや数が変化する遅発型の2種類が一般的です。
シミそのものは、放置しても害はありません。ただし、精神的苦痛があると判断されるようなケースでは保険適用の治療の対象になります。太田母斑の保険治療には「Qスイッチレーザー」が用いられることが多いです。具体的には「ルビーレーザー」「アレキサンドライトレーザー」「YAGレーザー」の3種類が保険適用で治療を受けられます。
扁平母斑
扁平母斑は表皮のメラニンが過剰に増加して、茶色のシミができる皮膚疾患です。シミによる皮膚の盛り上がりはないため、扁平母斑と呼ばれていて、顔以外にも、身体のさまざまな部位に発現する可能性があります。
思春期以降に目立ってくる遅発型のケースも存在しますが、扁平母斑は生まれつきあるケースが多いです。これは胎児期のメラノサイトの異常が原因となり、出生時や幼少期に症状が現れるからです。
扁平母斑の茶色のシミは、太田母斑に比べて目立ちにくいです。しかし、自然に消滅することはなく、精神的な苦痛を伴うようなものは保険適用で治療可能です。治療にはQスイッチレーザーを用いることが多く、2回までは保険適用で、3回目以降は保険適用の対象になりません。施術間隔は3ヶ月に一度程度で、様子を見ながら2回目以降の施術を判断することになるでしょう。ただし、扁平母斑は治療抵抗性で再発率も非常に高いことが特徴です。治療開始時には、必ず医師と相談をしましょう。
異所性蒙古斑
通常の蒙古斑は、赤ちゃんのお尻や腰・背中あたりにできる青アザです。その一方で、お尻や腰・背中以外の場所にできるものは異所性蒙古斑と呼ばれます。異所性蒙古斑は顔、腕、脚、腹部、胸部などにできる青アザであり、胎児期にメラノサイトが真皮に残ることで発現すると考えられています。
通常の蒙古斑の場合、10歳くらいまでに自然に薄れ、消えていくケースがほとんどです。異所性蒙古斑についても自然に消えていくケースもありますが、通常の蒙古斑に比べて消えづらく、色が濃い場合は大人になっても青いアザが残るケースもあります。
異所性蒙古斑の位置や濃さが目立つ場合、精神的苦痛を軽減するために保険適用でレーザー治療を受けることができます。保険適用の治療ではQスイッチレーザーが用いられ、皮膚の深部にあるメラノサイトを破壊することで、アザを薄くしていきます。成長とともに薄くなる可能性のある幼少期とそれ以降では治療方針なども変わってくるので、詳しくは医療機関で相談しましょう。
外傷性色素沈着―ケガや外的刺激による色素沈着
外傷性色素沈着は、ケガなどの外傷により起こった色素沈着で、外傷性刺青と呼ばれることもあります。ケガなどでできた傷口から異物が皮膚の内部に入り込み、そのまま傷口が閉じた場合に色素沈着が起きます。たとえば、「転んだときにできた傷口から砂やアスファルトのタールが入った場合」や「皮膚に鉛筆の芯が刺さった場合」などに起こるのが外傷性色素沈着に該当します。
このようなケガなどでできた色素沈着であれば保険適用で治療可能です。治療に必要な回数は色素沈着の状態によって異なりますが、Qスイッチレーザーによる治療の場合は、5回まで保険適用の対象になります。また、ピコレーザーについても保険適用の対象です。治療方法やレーザー機器の機種によって保険適用の範囲は異なるため、医師に症状を確認してもらって、治療方針を決めましょう。
皮膚科で保険適用にならないシミの種類

以下のようなシミの場合、治療は美肌を目的としたものになるため、保険は適用されません。そのため、自費診療で美容皮膚科・美容外科を受診するケースが多いです。
【皮膚科で保険適用にならないシミの種類】
- 老人性色素斑(シミ)
- そばかす
- 肝斑
- 炎症後色素沈着
- 脂漏性角化症
老人性色素斑(シミ)
老人性色素斑は紫外線や加齢などの影響で皮膚にできる茶色のシミです。一般的に「シミ」と呼ばれるのは老人性色素斑を指すケースが多く、日光を浴びやすい顔や手の甲などにできやすいのも特徴です。
基本的に老人性色素斑は、40代以降など加齢とともにシミが目立つようになります。ただし、早い場合は20代でもシミが現れることがあり、屋外で日光にさらされる機会が多かった人は要注意です。紫外線を浴びると、肌を守るためにメラニンが生成されます。過剰に生成されたメラニンは排出しきれずに肌に残ることがあり、茶色の色素が沈着することでシミになります。
そのため、老人性色素斑の予防には、日焼け止めなどの紫外線対策が有効です。また、美容皮膚科においてはハイドロキノンなどの美白剤、フォトフェイシャルなどの光治療、電気メスによる切除といった選択肢もがあり、効果的にシミを改善していくことができます。
そばかす
そばかすは3mm前後の小さな茶色のシミで、目の周りや頬のあたりにできやすく、その見た目がスズメの卵の柄に似ていることから「雀卵斑(じゃくらんはん)」とも呼ばれています。紫外線の影響を受けてそばかすは濃くなると考えられていますが、遺伝的な要因も大きいといわれています。たとえば、家族にそばかすのある人がいる場合、生まれつき色白の場合は、そばかすができやすい遺伝的な要因を持っていると考えられるでしょう。
そばかすは、幼少期に発現し、思春期以降に目立つようになるケースがあるのに対して、思春期以降に目立たなくなるケースもあり、症状の現れ方に個人差が大きいのも特徴です。また、女性ホルモンの影響も受けるため、妊娠や寝不足、ストレスなどがトリガーとなってそばかすが目立つようになるケースもあります。
そばかすは紫外線によって目立ちやすくなるので、紫外線対策が重要です。加えて、医療機関であれば、メラニンの働きを抑制する「L-システイン」などの成分を含む内服薬、メラニンの排出を促す「トレチノイン」や美白効果のある「ハイドロキノン」などの外用薬、フォトフェイシャルなどの光治療、ピコレーザーなどのレーザー治療といった選択肢もあります。雀卵斑は一度綺麗になった後、時間が経過すると再発することも多いため、度々治療が必要になることも多いです。
肝斑
肝斑は女性ホルモンや遺伝、紫外線などの複合的な要因によって現れるシミです。シミの輪郭ははっきりとしませんが、頬にできるケースが多く、左右対称にできやすいのも肝斑の特徴です。
肝斑は男性にもできますが、30代以降の女性に現れることが多いです。また、ストレスを受けて、ホルモンバランスが乱れることでシミがより目立つようになるケースもあります。
肝斑はシミの境界線がはっきりとしていないということもあって、別の皮膚疾患との鑑別が難しいです。たとえば、肝斑と似た症状の疾患に「ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)」があります。「シミの境界線が明確でないこと」や「頬の両側に現れやすいこと」が類似しているため、シミの色味の違いなどから判断することになります。
肝斑の治療ではトラネキサム酸を含む内服薬、ピコ秒レーザーによるトーニング、マイクロニードルと高周波を組み合わせたポテンツァなどが用いられます。肝斑は誤ったケア・治療により悪化するケースもあるため、美容皮膚科などを専門に扱うクリニックの受診をおすすめします。
炎症後色素沈着
炎症後色素沈着は、外傷などによる炎症によって起こる色素沈着で、炎症のあった部位に茶色や黒色のシミができます。炎症によりメラノサイトが刺激を受けて、必要以上に生成されたメラニンが皮膚に残ることで色素が沈着します。具体的にはニキビや湿疹、皮膚炎、虫刺され、ケガ、手術などが主な原因になります。
色素沈着は炎症の程度が重い場合に起きやすいです。ただし、軽度でも、炎症が長引いたり、患部を擦るなど摩擦を与えたりすると色素が沈着します。紫外線を受けると色素沈着が起きやすくなるため、日頃から日焼け止めや日傘、帽子などで対策しましょう。
炎症後色素沈着は時間経過により薄くなっていくケースも多いです。しかし、薄くなるのに時間がかかったり、きれいに消えなかったりするケースもあるため、医療機関での治療も検討しましょう。炎症後色素沈着に対しては、ハイドロキノンやビタミンC誘導体などの美白成分を含む外用薬、ピコ秒レーザーによるトーニング、肌に美容成分を効率的に浸透させるイオン導入などが効果的です。
脂漏性角化症
脂漏性角化症は、わずかに膨らみのある褐色や黒色のシミで、「老人性イボ」とも呼ばれていています。表皮内部で細胞が増殖し、盛り上がりを形成し、イボのようなできものになります。
脂漏性角化症の明確な発生原因は分かっていませんが、遺伝的な要因や紫外線の影響があると考えられています。そのため、脂漏性角化症の予防には紫外線対策が重要になります。
通常、脂漏性角化症に痛みやかゆみはなく、放置しても問題はありません。治療は美容目的になるので保険は適用されませんが、液体窒素や電気メスによる切除、フォトフェイシャルなどの光治療、炭酸ガスレーザーなどが有効です。ただし、イボにはウイルス性のものもあるため、医師の判断を仰ぐのが基本になります。気になるシミやイボができた場合は、医療機関を受診するようにしてください。
一般皮膚科と美容皮膚科の違い
シミ取りの治療を受ける場合、「一般皮膚科」と「美容皮膚科」の2種類の選択肢があります。基本的に保険適用となる治療を受ける際は一般皮膚科、美容目的で治療を受けるときは美容皮膚科を受診することになるでしょう。
一般皮膚科と美容皮膚科の違い
一般皮膚科 | 美容皮膚科 | |
---|---|---|
受診の目的 | 皮膚疾患の治療 | 見た目の改善 |
保険の適用 | 基本的に適用あり | 基本的に適用なし |
治療費の負担割合 | 原則1〜3割負担 | 全額自己負担 |
診療方針と対応できる症状の範囲
一般皮膚科で受けられるのは、今ある皮膚疾患に対する治療です。その一方で、美容皮膚科では「よりきれいな肌になりたい」「見た目を良くしたい」などの美容目的の治療を提供しています。そのため、一般皮膚科であれば基本的に保険適用で治療を受けられますが、美容皮膚科の治療は保険適用外の自費診療になります。
シミ取りの場合、太田母斑や扁平母斑などの皮膚疾患を原因とするものは、保険適用で治療を受けられるケースがあります。ただし、一般皮膚科で受けられる治療で保険適用となるのは、厚生労働省によって承認されたもののみです。美容皮膚科の方が治療における選択肢は多く、肌の状態や希望にあわせて最適な方法をとることができます。
保険診療と自由診療の費用体系
保険診療では患者の自己負担は原則として1割〜3割です。それに対して保険の適用されない自費診療(自由診療)は、全額自己負担で治療を受けることになります。
たとえば、太田母斑や異所性蒙古斑などによる青アザを保険適用のピコレーザーで治療する場合、1回の値段は20,000円〜40,000円程度です。ただし、1回の値段が20,000円であっても、保険適用なら患者の負担は6,000円(3割負担の場合)で済みます。
その一方で、自費診療は全額自己負担になるものの、さまざまな治療法から自分にあったものを選択できる点がメリットです。治療法や施術範囲などによって費用は大きく異なります。たとえば、フォトフェイシャルやイオン導入、ピコレーザーなどは1回あたり10,000円〜30,000円程度ですが、ポテンツァなど50,000円〜100,000円程度の費用がかかる治療もあります。美容皮膚科では比較的安価な内服薬や外用薬も扱っているので、医師と相談のうえ、自分にあった治療を選択しましょう。
自分のシミに適した医療機関の選び方と受診時のポイント
皮膚科での治療を希望する場合、シミの種類によって一般皮膚科、もしくは美容皮膚科を選びましょう。たとえば、美容目的でシミ取りを行いたいケース、さまざまな治療法から自分にあった方法を選択したいケースでは美容皮膚科が向いています。また、美容皮膚科の中にも保険診療を行っているところはあります。皮膚疾患と診断されて、薬事承認を受けている機器であれば保険適用で治療できるケースもあるため、あらかじめクリニックの情報を確認しておきましょう。
その一方で、「皮膚疾患かもしれない」「肌に炎症や外傷がある」といったケースでは、一般皮膚科を受診してください。シミやアザのできる皮膚疾患はさまざまで、中には放置することで悪化するものもあります。
初診の際には「シミのできた経緯」「希望する治療法」「これまでの治療歴」「アレルギーの有無」などを伝えられるようにしておくとスムーズです。また、「どのような治療が可能か?」「保険適用で治療を受けられるか?」「費用はどのくらいかかるか?」なども聞いておきましょう。
シミ取りレーザーの仕組みと特徴
皮膚科でのシミ取りにはレーザー治療を用いることが多いです。レーザーにもさまざまな種類がありますが、特定の色素に反応するレーザーを照射することで、シミの原因となるメラニンを破壊するというのが基本的な仕組みです。破壊されたメラニンは老廃物となり、ターンオーバーによって徐々に体外に排出されるため、徐々にシミは薄くなっていきます。
また、従来のレーザーに比べて照射時間の短い「ピコレーザー」を採用するクリニックも増えています。シミ取りの治療で使われることもあるスイッチレーザー(Qスイッチルビー)の場合、ナノ秒(10億分の1秒)単位で照射するのに対して、ピコレーザーはピコ秒(1兆分の1秒)単位の照射になります。照射時間が短いため、従来のレーザー治療よりも肌への負担や痛みが少なく、施術後のダウンタイムも短いです。
ピコレーザーの3つの施術方法
ピコレーザーには「トーニング」「スポット」「フラクショナル」の3つの施術方法(照射方式)があります。照射部位や肌の状態・悩みなどにあわせて施術方法を切り替えられるため、さまざまな肌のトラブルを効果的に治療することが可能です。
ピコレーザーの3つの施術方法
ピコトーニング | ピコスポット | ピコフラクショナル | |
---|---|---|---|
照射方式の特徴 | 低出力のレーザーを均一に照射 | 高出力のレーザーをピンポイントで照射 | 高密度のレーザーを均一に照射 |
向いている治療内容 | 肝斑/ くすみ/ 色素沈着/ 毛穴の開き・黒ずみ/ トーンアップ | シミ/ そばかす/ 色素沈着 | くすみ/ たるみ/ 毛穴の開き/ 小ジワ/ 肌の凹凸 |
タトゥー・アートメイクの除去 | × | ◯ | × |
痛み | パチパチとした刺激を感じる程度 | やや感じやすい | チクチクとした痛みや熱さを感じることがある |
ダウンタイム | ほとんどなし | 数日〜2週間程度 | 24時間以内 |
施術回数の目安 | 5〜10回程度 | 1〜3回程度 | 3〜5回程度 |
施術間隔の目安 | 2〜4週間程度 | 1.5~3ヶ月程度 | 2〜4週間程度 |
まとめ
皮膚科でシミ取りを行う場合、保険適用となるのは「太田母斑」「扁平母斑」「異所性蒙古斑」「外傷性色素沈着」などのケースに限られます。シミ取りは美容目的で行うケースが多いため、基本的には自費診療で、美容皮膚科・美容外科を受診することになるでしょう。
保険適用外の場合、費用は全額自己負担になりますが、治療の選択肢が多く、さまざまな肌の悩みに対応可能です。また、美容皮膚科であっても、治療内容によっては保険診療が可能なケースもあるので、シミに悩んでいるならまずは医師に相談してみましょう。

アステリアクリニック院長