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脱毛

医療脱毛の効果は?機械別・部位別の違いと実感できる回数・期間を医師が解説

医療脱毛の効果は?機械別・部位別の違いと実感できる回数・期間を医師が解説

医療脱毛は1回で完了するものではなく、効果を実感するまでに回数と期間が必要です。
本記事では、効果が出ない原因や毛周期との関係、部位による差、1回で抜けない理由と対処法をわかりやすく解説します。
また、医療脱毛とサロン脱毛の違い、脱毛機(蓄熱式・熱破壊式・レーザー別)の選び方、必要回数の目安もご紹介。
患者様からいただく質問に院長がわかりやすくお答えします。
脱毛を始める前に知っておきたい大切なポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

このコラムの監修者
辻井 鴻
辻井 鴻
一般社団法人 美星会
アステリアクリニック院長
【医師の経歴】
2020年 北海道大学医学部卒業
2022年 北海道内の病院にて初期臨床研修を終了
2023年10月 アステリアクリニック札幌院 院長就任
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医療脱毛の効果が出ない原因は?

医療脱毛は1回目の施術ではほとんど脱毛の効果を実感できません。その理由として、「毛周期」が関係しています。

毛周期が関係している

毛には毛周期というサイクルがあり、以下の3つの時期を繰り返しています。

  • 成長期
  • 退行期
  • 休止期

医療脱毛で使用するレーザー脱毛は成長期の毛のみに効果がある仕組みになっています。退行期や休止期の毛については、効果がほとんどありません。
2ヶ月程度の周期で継続してレーザー施術をすると、脱毛したい箇所を効果的に処理できます。
成長期・退行期・休止期はサイクルなので、どの段階でもいずれは成長期になって、レーザーで処理できるからです。
医療脱毛の施術を受ける際は、できるだけ一定の間隔で継続して通いましょう。正しく続ければ、脱毛して理想の自分に近づきます。

医療脱毛1回で効果があるのは毛全体の約20%

体の表面に見えている成長期の毛は毛全体の約20%と言われています。つまり1回の施術で効果を得られるのは、最大でも毛全体の約20%ほどとなります。
逆にいえば、約80%の毛はまた生えてきてしまいます。
しっかり脱毛したい場合は、正しいサイクルで最低でも5~6回は継続しましょう。計算上は、施術を受けている部位の多くで効果を実感できます。
完全に脱毛したい場合は、個人の状況に合わせて継続して施術を受ける必要があります。自分が納得できるまで、定期的に通うのがおすすめです。

医療脱毛1回で効果を感じにくい部位

1回の施術では十分に効果を得られない医療脱毛。施術をおこなう部位によって毛周期の期間や成長期の毛の割合が異なり、医療脱毛1回で比較的効果を感じやすい部位と感じにくい部位があります。
部位ごとに成長期の毛の割合は大きな差はなく平均で約20%ほどですが、毛周期には大きな差があります。

産毛や毛周期が長い部位

医療脱毛で使用するレーザーの効果が得られにくい産毛や、毛周期が長く成長期の毛が生えてくるまでの期間が長い部位は、脱毛の効果を感じにくいでしょう。
特にVIOは毛周期のサイクルが長いため、成長期から休止期、休止期から成長期までの期間がどちらも1年以上かかります。また、顔は産毛が多い部位です。そのため、VIOや顔は脱毛の効果を実感できるまで、他の部位より多めに通っていただく必要があるといえます。

色の薄い毛

メラニンが少ない色の薄い毛は、医療脱毛でも効果を感じるまでに時間がかかるでしょう。
医療脱毛で使用されるレーザーは、メラニンが多い黒く濃い毛のほうが反応しやすいです。
レーザー脱毛は、レーザーのエネルギーを熱に変換し、毛根周囲の発毛組織を破壊することで脱毛を行います。
色の薄い毛は、レーザーのエネルギーが十分な熱に変換できず、発毛組織を破壊できない毛穴が発生することがあるため、脱毛するまでに回数が必要になる場合が多いです。

白髪

白髪になると、医療レーザーでは処理できません。レーザーを黒い色素に反応させて、熱に変えて細胞を破壊するため、熱エネルギーに変換することができず、効果が得られません。
髪の毛に限らず、脱毛したい箇所が白くなった時点で医療レーザーは利用できません。もし、白い毛に変わってきている段階で、脱毛を検討している方は早めに医療レーザーの施術を受けましょう。
既に白い毛になった場合は、医療レーザー以外の方法を検討するとよいでしょう。ニードル脱毛なら、毛の色味に関係なく脱毛をすることが可能です。
ニードル脱毛は、レーザーの代わりに物理的な針で刺して、電気を流して毛根を破壊する施術ですが、1回で脱毛可能な毛の本数が少ないことや、強い痛みを伴うことが特徴のため、皆さんにおすすめできる施術とはいいづらいです。

毛根が深い毛

毛根が深い位置にある毛は、1回の施術では効果を実感しにくいでしょう。
部位によって傾向が分かれます。例えば、脇は濃くて太い毛が生えていますが、毛根自体はさほど深くないため、レーザーで比較的容易に発毛組織を破壊できるケースが多いです。施術回数が少なくても、効果を感じやすいでしょう。
一方で、口周りの髭は色が濃く、毛根も深い位置にあります。表面上はレーザーが反応していたとしても、一部では発毛組織を破壊しきれていない部位が存在しやすくなります。施術を繰り返していくことで、残っている毛が少なくなり、残っている毛にレーザーのエネルギーが集中することで最終的には脱毛効果を実感できるようになります。
また、背中や腰周りは毛根が深く、色は薄いため、脱毛効果を実感しにくい場所です。完全脱毛を目指していても、自分が思ったような効果を得られない場合があります。施術を受けるときに相談して方針を決めましょう。

日焼けをしている肌

医療レーザーは、黒いメラニン色素に反応する仕組みなので、日焼けした肌に施術する場合は効果があまり得られません。
一つ目の理由として、火傷などの肌トラブルが起きないように、出力を下げる必要があるからです。日焼けしていると、医療用レーザーのエネルギーを肌のメラニン色素でも吸収してしまうため、火傷のリスクが高くなります。そのため、日焼けしていると施術ができない医院も多いです。
二つ目の理由として、肌のメラニン色素にもレーザーが吸収されてしまうことで、発毛組織に届くまでにレーザーのエネルギーが減弱してしまう可能性があるからです。
レーザーの種類や出力を変えることで、ある程度の対応は可能ですが、日焼けした場合は元の肌色に戻るまで施術を延期するという選択肢も検討した方がよいでしょう。また、日焼けをしないのが最も大切です。

アザ、色素沈着のある部位

アザや色素が沈着している部位に対しても、1回の施術では脱毛効果を実感しにくいです。理由は日焼けした肌と同じです。また、一部のアザには、レーザーの照射自体が禁忌とされる場合もあります。
アザや色素が沈着している箇所は部分的にメラニンが増えている箇所であるため、レーザーのエネルギーを直接受けます。肌トラブルになる可能性が高く、施術前にマーキングして避けるのが一般的です。
ちなみに、アザではなくともVIOや乳輪付近などはメラニンが多く、医療用レーザーで処理しにくい部分です。レーザー脱毛可能かどうかは、カウンセリングや施術の際にスタッフまで相談していただいた方がよいでしょう。

医療脱毛には何回通えば効果が期待できる?

医療脱毛は部位によって毛質や毛周期が異なるため、効果を実感するまでの回数に差があります。
多くの部位で5回程度で自己処理が楽になり、毛量が減って生えるスピードも遅くなります。一方、自己処理がほぼ不要になる状態を目指す場合は、8〜10回以上が目安です。
特に顔は産毛が多かったり、VIOは毛量が多かったりで回数がかかる傾向があります。
表を参考に、理想の仕上がりに合わせて回数を検討しましょう。

自己処理が楽になるまでの回数自己処理が不要になるまでの回数
5~8回以上10回以上
脇(わき)5回以上5~8回以上
腕や足5~7回以上8回以上
お腹・胸・背中5~8回以上8~10回以上
Vライン5回以上5~8回以上
I・Oライン5~8回以上10回以上

【医療脱毛とサロン脱毛】効果の違いと選び方

医療脱毛は、医療用レーザーで発毛組織そのものを破壊するため、少ない回数で高い脱毛効果と長期的な減毛が期待できます。
太く濃い毛はもちろん、産毛にもアプローチできるのが特徴です。
一方、サロン脱毛は発毛組織を破壊できず、毛の成長を一時的に抑える“減毛・抑毛”が中心のため、効果の実感までに時間がかかり、施術回数も多く必要になります。
また、医療脱毛はパワーが強い分、痛みを感じる場合がありますが、医療機関のため麻酔使用が可能で、痛みに配慮した施術が受けられる点も大きなメリットです。

当院アステリアクリニックは医療脱毛専門として、肌質に合わせた最適なレーザーを患者様と相談し、効果に自信を持って施術しています。

【蓄熱式と熱破壊式】効果の違いと選び方

医療脱毛には「蓄熱式」と「熱破壊式」の2つの方式があり、効果の出方や向いている毛質・肌質が異なります。熱破壊式は毛根に直接熱を与えるため、施術後1〜2週間で毛がスルッと抜け落ちる実感が得やすく、特に太く濃い毛に高い効果があります。
一方、蓄熱式は低温の熱を蓄積して発毛指令を出す組織に作用するため、3〜4週間かけて徐々に毛が抜け、痛みが少なく、日焼け肌や敏感肌にも対応しやすいのが特長です。
どちらも適切に施術すれば最終的な脱毛効果は大きく変わらないため、毛質・肌質・痛みの感じ方に合わせて選ぶことがポイントです。

脱毛方式「毛が抜けている」のを実感できるまでの期間
熱破壊式脱毛機1~2週間
蓄熱式脱毛機3~4週間

【脱毛器のレーザー別】効果の違いと選び方

医療脱毛で使用されるレーザーには主に「アレキサンドライト」「ダイオード」「Nd:YAG」の3種類があり、毛質や肌質によって向き・不向きがあります。
アレキサンドライトはメラニンに反応しやすく、太く濃い毛に即効性が高く、毛が抜ける実感が得やすい一方、日焼け肌には不向きです。
ダイオードは産毛〜濃い毛まで幅広く対応し、痛みが少なめでバランスが良いタイプ。蓄熱式脱毛機の多くはダイオードレーザーが使用されています。
YAGは深い層に届くため、根深い毛や硬毛化した毛に強く、色黒肌にも対応しやすい傾向があります。施術間隔は毛周期、脱毛の進み具合により6〜12週が目安。
自分の毛質・肌質に合わせてレーザーを選ぶことが、効果を最大限に引き出すポイントです。

アレキサンドライトレーザーダイオードレーザーYAGレーザー
波長755nm810nm1064nm
深達性浅い
(表面に近い)
中間層まで深層まで
得意な毛質太い毛・色素が濃い毛細い毛・産毛産毛・硬毛化した毛
根深い毛
デメリット日焼け・色素沈着に
反応しやすい
特別ない代わりに、他のレーザーが得意としている毛質に対して、効果が劣る場合がある痛みを感じやすい
その他特徴メラニンに強く反応特になし日焼け・色素沈着のある方でも施術が可能なことがある

医療脱毛1回目で毛が抜け落ちなかったときの対処法

医療脱毛1回目を受けた後、「毛が全然抜けない」と効果を十分に感じられなかった場合の対処法を解説します。

照射漏れの可能性を疑う

一部の部位のみに集中して毛が抜けない箇所が存在している場合は、まずは照射漏れの可能性を考えましょう。脱毛部位にレーザーが照射されていない照射漏れが起こっている場合があります。
施術後の毛の抜け落ち方で照射漏れがあるか判断できるため、照射漏れがないか十分に確認しましょう。

日焼けを防止する

医療脱毛で用いるレーザーはメラニン色素に反応します。日焼けしたメラニン色素の多い肌の場合、レーザーが肌のメラニンにも反応し分散されてしまいます。
また、日焼けした肌へ脱毛器のレーザーが過剰に反応することで、痛みを強く感じることあるため、「日焼けがみられる場合は脱毛不可」とされる可能性も。
よって脱毛の効果を最大限高めるには、紫外線対策は必須といえるでしょう。

肌の保湿を徹底する

医療脱毛では肌の乾燥は天敵です。肌が乾燥すると皮膚が硬くなるため、毛が抜けにくくなり脱毛の効果が落ちてしまう場合もあります。
また乾燥によって色素沈着を起こす可能性があり、レーザーを当てられない場合もあります。よって普段から保湿を徹底しましょう。
ただ施術当日は保湿クリームなどが毛穴に入り込み、レーザーが十分に届かない可能性があるため、当日は保湿を極力避けるよう注意して、前日までの保湿と、施術後の保湿を徹底することが重要です。

自己処理は電動シェーバーでおこなう

自己処理は電動シェーバーで行いましょう。除毛クリームやワックス、毛抜きの場合、毛根から毛が抜けてしまい毛周期が乱れてしまいます。さらに肌への刺激が強く、出血や毛嚢炎などの肌トラブルを起こしてしまうリスクもあります。
よって肌トラブルを避け、より効率的に脱毛を完了させるために、自己処理は電動シェーバーで行うのがおすすめです。

医療脱毛の効果についてよくある質問

医療脱毛の効果についてよくいただく質問を紹介します。

Q.サロン脱毛との違いとは?

医療脱毛がサロン脱毛より効果的と言われる理由は、「効果の定義」「法的根拠」「出力(パワー)」「総費用と期間」の4点で大きく異なるためです。
まず効果の定義として、医療脱毛は毛を生やす組織を破壊し、長期的な永久減毛を目的としています。一方サロン脱毛は、毛の成長を一時的に弱める抑毛が中心で、長期的な脱毛効果を保証できません。
さらに、毛根へ作用する施術は法律で“医療行為”と定められており、医師の管理下でのみ実施可能です。

また、使用できる出力にも明確な差があります。
医療脱毛はパワーの高いレーザーを用いるため、少ない回数で効果を実感しやすいのが特徴です。
サロン脱毛は安全上の制限があり出力が弱いため、効果が出るまで時間がかかり、通う回数も多くなります。
また、終わりのない脱毛となってしまうことが多いです。

(サロン脱毛は一見安く見えても、長期間通う必要があるため再契約や延長で費用が膨らむケースが少なくありません。最終的な総額と期間を比較すると、医療脱毛の方が早く、効果的で、コスパが良い選択と言えます。)

Q.1回目の施術後は次の施術までどのくらいの期間を空けるべきですか?

施術で用いるレーザーの種類などによっても異なりますが、毛周期に合わせて最低1〜3ヶ月ほどは空けるべきとされています。
医療脱毛へ通う最適な間隔についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

Q.1回目を終えてもムダ毛が生えてくるのはなぜですか?

1回目の施術後ムダ毛が生えてくるのは、毛周期が関係しています。
体の表面に見えている成長期の毛は毛全体の約20%と言われており、1回の施術では残りの80%はまた生えてくるという認識を持っておきましょう。

Q.1回目の施術後は自己処理しても良いですか?

施術後の自己処理は、肌トラブルを避けるために最低でも当日から2週間ほど間隔を空けたほうがよいでしょう。自己処理は少なからず、肌への負担を与えます。施術後は肌が軽いやけどの状態でデリケートなため、施術直後の自己処理は極力避けるのを推奨します。

【まとめ】医療脱毛は1回では完了しない!効果が出るまで継続しよう

今回は医療脱毛が1回の施術では完了しない理由とその対処法、効果を実感する目安の回数について解説しました。施術部位によっても毛周期のサイクルや毛質、量に差があり効果を実感する回数や期間が異なるため、効果を実感するまで継続するのが重要です。
「できるだけ少ない回数で脱毛を完了させたい」という方は、ぜひ1度アステリアクリニックのカウンセリングにてご相談ください。

このコラムの監修者
辻井 鴻
辻井 鴻
一般社団法人 美星会
アステリアクリニック院長
【医師の経歴】
2020年 北海道大学医学部卒業
2022年 北海道内の病院にて初期臨床研修を終了
2023年10月 アステリアクリニック札幌院 院長就任