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美容皮膚科

毛穴ケアに効果的なスキンケア方法は?原因とNG行動、おすすめ商品を解説

毛穴ケアに効果的なスキンケア方法は?原因とNG行動、おすすめ商品を解説

毛穴の開きや黒ずみ、たるみなどの悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。毛穴トラブルは、間違ったケア方法によって悪化することもあるため、正しい知識を身につけることが大切です。本記事では、毛穴トラブルの原因から効果的なケア方法、避けるべきNG行動まで詳しく解説します。

このコラムの監修者
辻井 鴻
辻井 鴻
一般社団法人 美星会
アステリアクリニック院長
【医師の経歴】
2020年 北海道大学医学部卒業
2022年 北海道内の病院にて初期臨床研修を終了
2023年10月 アステリアクリニック札幌院 院長就任
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毛穴トラブルの主な原因

毛穴トラブルが起こる原因は下記のように多岐にわたります。

  • 皮脂の過剰分泌
  • 肌のターンオーバーの乱れ
  • 加齢による肌の弾力低下
  • 紫外線ダメージ
  • 間違ったスキンケア方法
  • ホルモンバランスの変化
  • ストレスや睡眠不足

など
こうした複数の要因が複合的に影響し、毛穴の開き、黒ずみ、たるみなどの症状としてあらわれます。

気づかないうちに毛穴を傷める習慣

毛穴トラブルは、日常生活の中で無意識に行っている習慣が原因で起きることがあります。たとえば、1日に3回以上の過剰な洗顔は、皮膚に必要な皮脂まで奪ってしまうため、その分皮脂が過剰に分泌されます。
また化粧水だけで保湿を済ませると、肌の水分が蒸発してしまうため、乾燥を招いて毛穴を目立たせる原因につながります。メイクを落とさずに寝る、熱いお湯で洗顔する、ゴシゴシ擦って洗顔するなども、皮脂の過剰分泌や毛穴詰まりを起こす習慣です。

年齢や季節で変わる?毛穴トラブルの環境要因

加齢により、肌のコラーゲンやエラスチンが減少すると、皮膚を支える力が弱まり、たるみ毛穴が目立つようになります。30代以降、頬に涙型の毛穴があらわれやすくなるといわれており、悩む方も多いです。
また季節による影響も少なくありません。夏は皮脂分泌が活発になり、毛穴の詰まりや黒ずみが増加します。一方で冬は肌が乾燥しやすくなることで、乾燥から皮膚を守るために皮脂が過剰に分泌されて毛穴が目立ちやすくなります。季節や体質によって変わる皮脂の量に合わせて、ケアも変えることが大切です。

皮脂分泌と毛穴の関係性

皮脂は肌を保護するのにも重要な存在で、分泌されるからといってただちに「毛穴に悪い」というわけではありません。しかし過剰に分泌されると、毛穴トラブルにつながることがあります。
皮脂が過剰に分泌されると毛穴が押し広げられ、毛穴が目立つようになります。また皮脂と古い角質が混ざり合って角栓となり、角栓が毛穴を広げたり、酸化して黒ずみ毛穴になったりすることもあります。

よくある毛穴の種類と特徴

毛穴トラブルには主に黒ずみ毛穴、開き毛穴、赤み毛穴、たるみ毛穴、すり鉢毛穴の5つのタイプがあります。それぞれケアの仕方が異なるので、特徴を理解して対処しましょう。

黒ずみ毛穴

黒ずみ毛穴は、主に鼻や鼻周りに見られる黒いポツポツとした毛穴です。いちご鼻とも呼ばれることがあります。黒ずみ毛穴の原因は大きく分けて3つあります。
最も多いのが角栓の酸化で、触るとザラザラしています。クレンジングなど、日ごろのケアで角栓を徐々に除去し、溜めないよう予防することが大切です。
2つ目はメラニン毛穴で、紫外線などの刺激によって毛穴の入り口に色素沈着が起こって黒くなっている状態です。この場合、触ってもザラつきがありません。メラニン色素の蓄積を防ぎ、排出を促すケアを行いましょう。レーザーによるシミ治療も選択肢の一つです。
3つ目は産毛タイプで、太い産毛が生えていることで黒く見える状態です。毛によって黒く見えている場合は、医療脱毛で毛を生えないようにして対策しましょう。

開き毛穴

開き毛穴は、毛穴が丸く開いて目立つ状態です。額や鼻に多く、皮脂の量が多い方では頬にも見られます。皮脂の過剰分泌や角栓の詰まりにより、毛穴が常に押し広げられることが原因です。
開き毛穴は脂性肌の方に多いイメージが強いですが、実は乾燥肌の方にも見られます。肌が乾燥すると、皮膚からの水分の蒸発を防ごうとして皮脂が過剰に分泌されてしまうのです。この状態をインナードライと呼び、洗顔後に肌がつっぱるような感覚がします。
女性ホルモンのバランスの乱れやストレスで皮脂のバランスが崩れたり、糖質・油分の多い食事で皮脂が増えたりすると開き毛穴を悪化させます。生活習慣を整え適切なケアをすることが大切です。また、ポテンツァのようなマイクロニードル治療やレーザー治療で開きを引き締める方法もあります。

赤み毛穴

赤み毛穴は、毛穴周辺が赤く炎症を起こしている状態で、触ると痛みを感じることもあります。毛穴に皮脂や角栓が詰まり、アクネ菌が繁殖することで炎症が起こります。また、過度な洗顔や、刺激の強いスキンケア製品の使用、間違った角栓除去なども炎症の原因となります。
ニキビになりかけていることも多く、早めに炎症を落ち着かせることが大切です。可能な限り刺激を減らし、炎症を抑える成分を含んだスキンケア製品を使用しましょう。

たるみ毛穴

たるみ毛穴は、加齢により肌の弾力が失われることで、本来は小さな円形だった毛穴が、重力によって縦長の涙型に変形した状態です。30代以降、頬の部分に現れやすく、肌を上に引き上げると毛穴が目立たなくなるのが特徴です。
真皮層のコラーゲンやエラスチンの減少、紫外線によるダメージの蓄積、急激なダイエットによる皮膚のたるみ、表情筋の衰えなども、たるみ毛穴を悪化させる要因です。皮膚の弾力が衰えると、隣り合うたるみ毛穴同士が「皮膚の溝」でつながり、「帯状毛穴」と呼ばれる小じわのような状態になることもあります。
エイジングケアを意識したスキンケアや、マイクロニードル・レーザーによるシワ改善治療も向いています。

すり鉢毛穴

すり鉢毛穴は、毛穴の出口が漏斗状にくぼんでいる状態で、毛穴トラブルの中でも元の状態まで回復させるのがとくに難しいタイプです。
長期間の皮脂の過剰分泌と角栓の放置によって、皮脂に含まれる不飽和脂肪酸(遊離脂肪酸)が毛穴周辺の皮膚に炎症を起こすことが原因です。炎症によってターンオーバーが乱れると、角質が厚くなって毛穴の入り口が盛り上がり、すり鉢状になります。鼻や頬に多く見られ、肌表面が凸凹した状態になるため、メイクのノリにも影響が出ます。
皮脂分泌のコントロールと炎症を抑えるケア、正常なターンオーバーになるよう規則正しい生活を維持しましょう。クレーター状になっている場合はダーマペンやレーザー治療も向いています。

毛穴ケアの正しい方法

毛穴ケアの基本は、適切なクレンジング、優しい洗顔、十分な保湿の3ステップです。日ごろから肌への負担を最小限に抑え、毛穴の汚れを取り除き、健やかな肌環境を整えましょう。

クレンジング

クレンジングはメイクだけでなく、皮脂汚れを落としてくれる重要な工程です。
乾燥肌の方は、保湿成分が豊富なミルククレンジングやクリームクレンジングが向いています。脂性肌の方はオイルクレンジングやバームクレンジングが向いており、毛穴の奥の皮脂汚れまでしっかり溶かし出します。混合肌の方は、Tゾーンにはオイル系、頬にはミルク系と使い分けるのも良い方法です。
クレンジング前に蒸しタオルで毛穴を開かせると、より効率的に汚れを落とせます。適量を手に取り、肌を擦らず優しくなじませ、35~38度のぬるま湯で洗い流します。クレンジングは1~2分以内に済ませ、肌に負担がかかりすぎないようにしましょう。

洗顔

洗顔で重要な3つのポイントは、水温、力加減、洗顔料の選び方です。
皮脂汚れが気になる方は、やはり35~38度のぬるま湯を使いましょう。熱すぎると必要な皮脂まで奪い、冷たすぎると汚れが落ちにくくなります。
泡で肌を包み込むように優しく洗うことが大切です。手が直接肌に触れないよう、たっぷりの泡をクッションにして洗います。
毛穴が気になるからといって刺激の強い洗顔フォームを使い続けるのはよくありません。弱酸性で肌に優しいアミノ酸系洗浄成分のものを普段使いし、週1~2回程度、酵素洗顔を取り入れてみましょう。すすぎ残しがないように髪の生え際やフェイスラインまでしっかり洗い流し、タオルで優しく押さえるように水分を拭き取ってください。

保湿:化粧水の選び方と使い方

毛穴ケアにおいて、保湿剤は非常に重要です。
皮脂が気になる方は、皮脂分泌を抑制し毛穴を引き締めてくれるビタミンC誘導体の入ったアイテムを使ってみましょう。セラミドやヒアルロン酸は肌の水分保持力を高め、乾燥による毛穴の目立ちを防ぐので、インナードライに悩む方は取り入れてみてください。
化粧水は洗顔後すぐに、適量を手のひらで温めてから顔全体に優しくプレスするように浸透させましょう。コットンを使う場合は、摩擦を避けるため十分に化粧水を含ませてください。化粧水だけでは水分が蒸発してしまうため、必ず乳液やクリームで蓋をすることが大切です。朝晩の2回、継続的にケアしてください。

毛穴ケアの間違った方法とNG行動

間違ったケア方法は毛穴トラブルを悪化させ、新たな肌トラブルを引き起こす原因となります。ここからはNG行動を解説します。

角栓を無理に押し出す

毛穴に詰まった角栓を指で押し出す行為は、最も避けるべきNG行動の一つです。指で強く圧迫すると、毛穴周辺の皮膚組織が傷つき、炎症や色素沈着を引き起こします。また、爪や指に付着している雑菌が毛穴に入り込み、ニキビや化膿の原因となることもあります。
無理に押し出された毛穴は、大きく開いたままなかなか戻りません。毛穴に汚れが溜まりやすくなるという悪循環に陥ります。
角栓を取り除きたい場合は、クレンジングや洗顔で自然に取り除くか、週1~2回の酵素洗顔やクレイマスクを使用しましょう。どうしても気になる場合は、美容皮膚科でピーリングやレーザー治療などを受けてください。

過剰なクレンジング・洗顔

肌を清潔に保とうとするあまり、1日に何度もクレンジングや洗顔を行う方もいるかもしれません。しかし、「洗いすぎ」は毛穴トラブルを悪化させます。
過剰な洗顔により肌表面の角質層が傷つき、本来必要な皮脂や天然保湿因子まで失われてしまいます。また傷や乾燥で肌のバリア機能が低下すると、肌は外部からの刺激に敏感になり、赤みや炎症を起こしやすくなります。
理想的な洗顔回数は朝晩の2回で、朝は軽めの洗顔、夜はクレンジング後の洗顔が適切です。肌の状態に応じて、朝は水洗顔のみにするなどして調整しましょう。

スクラブ洗顔やピールオフパックなどの過剰使用

スクラブ洗顔やピールオフパックは、すぐに角栓が消えたように感じるため人気の高いアイテムですが、使い過ぎは肌にダメージを与えます。
スクラブの粒子による物理的な摩擦は、肌表面を傷つけ、バリア機能を破壊してしまいます。またピールオフパックは強い吸着力があるため、角栓だけでなく、健康な角質層まで剥がしてしまい、肌が薄くなって敏感になります。
こうしたアイテムの使用頻度は、肌質にもよりますが、スクラブ洗顔は週1回までが限度です。使用後は必ず保湿を徹底し、肌の回復を促してください。肌に赤みや痛みがあるときは使用を控え、優しいケアに切り替えましょう。

紫外線対策を怠っている

紫外線はさまざまな肌トラブルにつながります。
紫外線は肌の真皮層にあるコラーゲンやエラスチンを破壊し、肌の弾力を低下させることで、たるみ毛穴を引き起こします。活性酸素が生じて皮脂を酸化させたり、メラニン色素の過剰生成で色素沈着も引き起こしたり、肌のターンオーバーを乱して毛穴詰まりも悪化させたりするのです。
SPF30以上、PA+++以上の日焼け止めを毎日使用し、2~3時間ごとに塗り直しましょう。紫外線は曇りの日や室内でも届くため、通年で対策が必要です。帽子や日傘などの物理的な遮光も併用してください。

ブルーライトを浴び続けている

スマートフォンやパソコンから発せられるブルーライトは、第3の紫外線とも呼ばれ、肌への影響が懸念されています。
ブルーライトは肌にストレスを与え、過酸化脂質を増やし、メラニン色素の生成を促したり肌に炎症を引き起こしたりします。長時間のデバイス使用により、肌の酸化ストレスが増加し、毛穴の開きやたるみが進行する可能性もあるのです。また肌への直接的な刺激だけでなく、睡眠の質を低下させ、肌のターンオーバーを乱す原因にもなります。
ブルーライトカット機能のある日焼け止めや化粧下地の使用、デバイスのブルーライトカット設定なども活用しましょう。就寝2時間前からはデバイスの使用を控え、よく寝られるよう気をつけましょう。

効果的な毛穴ケアアイテムの選び方

毛穴ケアアイテムを選ぶ際は、自分の毛穴タイプを理解し、肌質に合ったアイテムを選ぶことが重要です。価格だけでなく、配合成分や使用感、使い続けられそうかどうかも考慮して選択しましょう。

洗顔フォーム

ドラッグストアで購入できる毛穴ケア洗顔フォームは、手頃な価格で効果的な商品が多数あります。
クレイ系や炭酸泡系の洗顔フォームは毛穴汚れを吸着したり浮かせたりして落としやすくするのが得意なアイテムです。酵素洗顔は、角栓の原因となるタンパク質と皮脂を分解します。
毛穴の黒ずみには酵素やクレイ配合、開き毛穴には収れん成分配合、敏感肌の方には弱酸性・無添加タイプが向いています。
使用頻度は商品によって異なりますが、一般的に酵素洗顔は週2~3回、クレイ洗顔は週1~2回程度が目安です。泡立てネットを使用してきめ細かい泡を作って、肌に負担をかけないようにしながら活用しましょう。

クレンジング

皮脂対策というとオイルクレンジングのイメージが強いですが、オイルクレンジングにもさまざまな種類があります。
ホホバオイルやアルガンオイルなど、人の皮脂に近い成分でできたオイルは角栓をやわらかくして溶かしやすくしてくれます。敏感肌の方はセラミドやスクワラン配合の、保湿力の高いミルククレンジングやバームクレンジングを活用しましょう。
使用時は乾いた手で使い、少しずつぬるま湯を混ぜながら乳化させてから洗い流すことで、肌への負担を軽減しながら汚れをしっかり落とせます。オイル系クレンジングは乳化させずに使用すると油分が肌に残ってしまうため、気を付けてください。W洗顔不要タイプを選ぶことで、過剰な洗顔を防ぐこともできます。

ピーリングなどの毛穴治療

美容皮膚科で受けられる毛穴治療は、セルフケアでは改善が難しい毛穴トラブルにも対応できます。

毛穴治療仕組み対応する毛穴トラブル
ケミカルピーリンググリコール酸やサリチル酸を使用して古い角質を除去する毛穴の詰まり
ダーマペンやポテンツァ微細な針で肌に穴を開け、自然治癒力を利用してコラーゲン生成を促進する毛穴を引き締める
フラクショナルレーザー微細な穴を開けて肌の再生を促す毛穴を引き締める

これらの治療はなかなか取れない角栓や、たるんでしまった毛穴などを改善できる可能性があります。ダウンタイムや複数回の施術が必要な場合もあるため、カウンセリングを受けて検討しましょう。

まとめ

毛穴ケアで最も重要なのは、自分の毛穴タイプを正しく理解し、皮脂の分泌量を正常に抑えて日々コツコツとケアすることです。過剰なケアや間違った方法は、かえって毛穴トラブルを悪化させる原因となります。
セルフケアで改善が見られない場合は、皮膚科や美容皮膚科での専門的な治療も検討してください。毛穴タイプによって必要な治療が異なるため、自分の毛穴がわからない方は、カウンセリングを受けてみましょう。アステリアクリニックでは、初めての方でもご安心いただける丁寧なカウンセリングを心掛けています。毛穴や、他の肌悩みで美容医療をお考えの方はぜひ、ご相談ください。

この記事の監修者
辻井 鴻
辻井 鴻
一般社団法人 美星会
アステリアクリニック院長
【医師の経歴】
2020年 北海道大学医学部卒業
2022年 北海道内の病院にて初期臨床研修を終了
2023年10月 アステリアクリニック札幌院 院長就任