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熱破壊式医療脱毛とは?蓄熱式との違いや選び方を徹底解説!【医師監修】
医療脱毛はレーザーを用いる「熱破壊式」と「蓄熱式」という、2種類の脱毛方式が一般的です。いずれも永久脱毛の効果が期待できますが、2つの違いがわからず、どちらを選べばいいか迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、熱破壊式医療脱毛の特徴や期待できる効果を、他の脱毛方法と比較しながら詳しく解説します。自身に合った適切な脱毛方式を選択するためにも、ぜひ参考にしてください。
アステリアクリニック院長
当院の医療脱毛をご紹介
目次
熱破壊式医療脱毛とは?効果的な永久脱毛の仕組み
熱破壊式の医療脱毛は、施術部位に高出力のレーザーを照射することで毛根を破壊する脱毛方法です。
レーザーを照射すると、毛に含まれるメラニン色素に反応して熱が発生します。この熱エネルギーによって、毛根が破壊されるという仕組みです。一度破壊された毛根からはほとんど毛が生えてこなくなるため、永久脱毛の効果が期待できます。
ただし永久脱毛とは、一度の施術で毛が一本も生えてこなくなることを指すものではありません。FDA(アメリカ食品医薬品局)の定義によると、永久脱毛とは「複数回の施術後に再生する毛の数を安定的・長期的に減らすもの」とされています。
熱破壊式医療脱毛の基本情報
熱破壊式の医療脱毛機は、出力の高いレーザーをワンショットずつ照射します。連射できないため、全身を施術する時間は蓄熱式よりも長く、2時間前後必要です。
熱破壊式は3種類のレーザーのいずれかが用いられています。
- アレキサンドライトレーザー
- ダイオードレーザー
- YAGレーザー
レーザーの種類によって波長が異なり、メラニン色素との反応の度合いや、レーザーが到達できる深さに違いがあります。機械によってどのレーザーを採用しているかも異なるため、よりこだわりたい方はレーザーの違いも知っておくとよいでしょう。
アレキサンドライトレーザーは3種類の中で波長が比較的短く、メラニン色素と反応しやすいレーザーです。到達できる深さが浅いため、毛根が深い毛には届きにくいのがデメリットです。
一方でYAGレーザーは波長が比較的長く、メラニン色素への反応性はアレキサンドライトレーザーと比較すると低めとなっています。ただし、肌へのダメージを抑えながらも、皮膚の深くまで到達するという特徴があります。
ダイオードレーザーは、アレキサンドライトレーザーとYAGレーザーの中間の波長を持ち、両者の間の特徴を持っています。
いずれも、主にメラニン色素に反応させて、熱エネルギーによって毛根を破壊するという仕組みは変わりません。そのため、真っ白な産毛や、白髪になってしまった毛の脱毛はできません。
熱破壊式は皮膚の深層にある毛根にまで到達するよう、多くの熱を発生させる必要があるため、瞬間的に皮膚の温度が上昇します。蓄熱式よりも痛みを感じやすいため、照射面を冷却する機能がついているものも多いです。
熱破壊式医療脱毛の効果とは?
熱破壊式も蓄熱式も、発毛組織を破壊する仕組みであることに変わりはないため、どちらの脱毛方式でも永久脱毛の効果が期待できます。ただし数日〜数ヶ月単位のごく短い期間で見ると、毛の抜け方に違いがあります。
熱破壊式は蓄熱式よりも「早く毛が抜ける」という意味で即効性があるといえるでしょう。毛の成長に直接かかわる毛根がターゲットとなっているためです。多くの場合、熱破壊式は1〜2週間、蓄熱式は3~4週間で毛が抜け落ち始めます。
毛が生え変わる「毛周期」の関係から複数回の施術が必要です。半年以上かけて通院することで自己処理が楽になってくるでしょう。
施術に使用される技術と機械の紹介
熱破壊式の医療脱毛で使用される代表的な脱毛機には、次のようなものがあります。
- ジェントルマックスプロプラス
- ジェントルマックスプロ
- ジェントルレーズプロ
- ジェントルヤグプロ
ジェントルマックスプロプラス・ジェントルマックスプロは、メラニン色素とよく反応するアレキサンドライトレーザーと、皮膚の深層まで到達しやすいYAGレーザーを使い分けて照射できます。照射と同時に皮膚を冷却することで痛みを抑える機能もあり、人気が高い機種です。
ジェントルレーズプロは、アレキサンドライトレーザーのみを用いた脱毛機です。1秒間に2回照射可能で、施術時間を短くできるのが特徴です。
ジェントルヤグプロは、メラニン色素との反応性と、皮膚の到達深さのバランスが取れているYAGレーザーを用いています。軽い日焼けをしている肌や、敏感肌でも照射できるケースがあります。
医療レーザー脱毛の種類と選び方
これまでに説明してきたとおり、医療脱毛の機器は、用いられるレーザーやターゲットとなる発毛組織が異なります。それぞれ得意不得意があるため、自分の肌質や毛質、目的に合った脱毛機を使うことが大切です。
熱破壊式は直接毛根にダメージを与えることから、効果は実感しやすいでしょう。メラニン色素の濃い毛によく反応するため、VIOなどを効率的に脱毛できる点も人気を集めている理由です。出力が高い分、日焼けの肌や色黒の肌に照射するとやけどのリスクが生じます。痛みが心配な方は、冷却機能がついているタイプや、蓄熱式を視野に入れてみてください。
蓄熱式は、ターゲットとしている組織(バルジ領域)が比較的浅いところに位置しており、熱破壊式より低出力なレーザーを連続して照射します。肌へのダメージを抑えられ、熱破壊式では施術できない肌質の方でも脱毛できる可能性があります。施術時間が短く、痛みが比較的おだやかです。
医療脱毛の主要な種類
熱破壊式、蓄熱式は医療脱毛の中でもレーザー脱毛に分類される脱毛方式です。医療脱毛には、ほかにもニードル脱毛があります。それぞれの特徴などを以下にまとめました。
原理 | 特徴 | 得意なところ | 不得意なところ | |
---|---|---|---|---|
熱破壊式医療レーザー脱毛 | 高出力のレーザーで毛根(毛乳頭・毛母細胞)を破壊し、発毛を止める | 1~2週間で毛が抜け落ち始めるメラニン色素との反応により痛みを感じやすい濃く太い毛に適している | 脇やVIOのような毛が濃い部位 | 日焼け肌、色黒の肌に対する照射(※レーザーの種類にもよる) |
蓄熱式医療レーサー脱毛 | 低出力のレーザーを連続照射し、バルジ領域を破壊して発毛の指令を止める | 3~4週間で毛が抜け落ち始める熱破壊式より痛みを感じにくい色素が薄めの毛にも一定の効果が期待できる | 幅広い肌質・毛質にも対応できる | 凹凸の多い部位や、細かい部位 |
ニードル脱毛 | 専用の針を毛穴に挿入し、電気を流すことで毛根を1本ずつ破壊する | 1本ずつ処理するため時間がかかる毛質・肌質によらず対応可能痛みが強い | 産毛や白髪といった色素が薄い毛レーザー脱毛が一通り終わった後の狭い範囲 | 広い範囲への施術は難しい |
熱破壊式と他の脱毛方法の特徴
照射式の脱毛方法は医療レーザー脱毛の他にも、サロンなどで受けられるサロン脱毛(美容脱毛・エステ脱毛)があります。両者を比較し以下にまとめました。
永久脱毛の可否 | 痛み | 施術時間(全身脱毛の場合) | 平均的な費用(顔・VIOを含む全身脱毛の場合) | |
---|---|---|---|---|
熱破壊式医療レーザー脱毛 | 可 | 比較的強い | 2時間前後 | 30万円前後(5〜6回) |
蓄熱式医療レーサー脱毛 | 可 | 比較的弱い | 1.5~2時間前後 | 30万円前後(5〜6回) |
サロン脱毛(光脱毛) | 不可 | 比較的弱い | 1〜1.5時間 | 20万円台(12~18回) |
※痛みの感じ方には個人差があります
熱破壊式と蓄熱式はいずれも同じレーザー脱毛で発毛組織を破壊できるため、永久脱毛が可能です。前述の通り熱破壊式は太く濃い毛に適していますが、その分他の脱毛方法よりも強い痛みが生じる傾向にあります。
一方でサロン脱毛では、レーザーではなくさまざまな波長を含んだ光を照射します。施術部位に届く照射光のエネルギーは限定的であるため、発毛組織を破壊することはできず、一時的な減毛にとどまります。体感としては、毛が生え変わる速度がやや遅くなる程度でしょう。
痛みの感じ方には個人差があります。最近の医療脱毛機は冷却機能がついていたり、照射面が分割されていたりして痛みを抑える工夫がなされており、単純な比較は難しいです。不安な方はテスト照射を受けてみましょう。
熱破壊式医療脱毛の料金相場と支払い方法
熱破壊式の医療脱毛における全身脱毛の料金相場は、以下の通りです。
範囲 | 費用 |
---|---|
全身脱毛(顔・VIOなし)5回 | 約6~65万円 |
全身脱毛(顔・VIOを含む)5回 | 約13~90万円 |
費用の幅が広いのは、クリニックによる設定価格の違いやオプション料金の有無などにより左右されるからです。全国展開していて院の数が多い大規模なクリニックは、施術に必要な器具や装置などの仕入れ値を安く押さえられることもあり、施術費用も安い傾向にあります。
麻酔代や剃毛料などがオプション料金となっているケースが多いため、よく確認しましょう。
熱破壊式医療脱毛の料金相場
熱破壊式の料金相場を、主な部位ごとに示します。
範囲 | 費用(5〜6回) |
---|---|
顔 | 約4〜11万円 |
脇 | 約1〜4万円 |
VIO | 約5〜10万円 |
全身脱毛(顔・VIOなし) | 約6~65万円 |
全身脱毛(顔・VIOを含む) | 約13~90万円 |
熱破壊式の医療脱毛の費用は、蓄熱式に比べると高く設定されていることがあります。これは、蓄熱式よりも施術に時間がかかったり、機械が高かったりするためです。
一見同じ価格でどちらも使えるようになっているクリニックでも、脱毛方式を指定できないことや、人気で予約が難しくなることもあります。
できるだけ総額を抑えつつ、気になる部位のみをピンポイントで脱毛したい方は、部分脱毛プランを用意しているクリニックを探すとよいでしょう。
都度払いとコース契約の違い
医療脱毛の支払い方法は、大きく分けて都度払いとコース契約の2種類があります。
都度払いは、単発で利用し、1回施術を受けるたびに費用を支払う方法です。施術ペースを自由に調整できる点が特徴です。予定が不規則な方や、まずは単発で施術を受けて判断したい方に適しています。
一方、コース契約は複数回分の施術をまとめて契約する方法です。都度払いと比較して1回あたりの料金が割安になるよう設定されていることが多いです。
まとめての支払いが難しい場合、クリニックによっては医療ローンによる分割払いを選択することも可能です。契約するローンにもよりますが、およそ3〜60回の支払い回数から選択でき、金銭状況に合わせて月々の支払い額を調整することができます。
コース契約の場合、クリニックによって有効期限が1〜3年などと定められている点に注意が必要です。予約が混んでいて定期的に施術を受けられなかったり、急用で予約をキャンセルせざるを得なかったりした場合、コース契約の回数を期限内に消費できなくなる可能性があります。
医療脱毛クリニックの選び方ガイド
医療脱毛クリニックを選ぶ際は、以下のポイントを確認することが重要です。
- クリニックの脱毛実績は十分か
- 施術室のプライバシーは確保されているか
- アフターケアは充実しているか
- 自宅や職場からのアクセスはいいか
- 予約は取りやすいか
- 施術希望部位と費用のバランスは取れているか
クリニックの脱毛施術に関する実績は、ホームページに書かれていることが多いです。施術実績が多いほど知見が蓄積されているため、初めての方でも安心して受けやすいでしょう。
近年医療脱毛は人気が高く、予約が取りにくくなっているクリニックも多いです。とくに熱破壊式などに機種を指定すると、クリニックが用意している機種の台数が少なく、予約できるチャンスが減ることもあります。
Mapなどで最寄りのクリニックの口コミを調べるなどして、予約が取りやすいかどうかをあらかじめ確認しておきましょう。
信頼できるクリニックの見極め方
熱破壊式は高い出力で照射するため、やけどや炎症など、万が一肌トラブルが起きた場合でも迅速に対応してくれる信頼できるクリニックを選ぶことが大切です。
ホームページなどで施術を行う医師の経歴や、スタッフへの研修が徹底されているかなどを調べてみましょう。
カウンセリングを受けた際の直感も、信頼できるクリニックかどうかを判断する大切な指標です。コース契約であればずっと通い続けることになるため、対応する医師やスタッフと心地よくコミュニケーションできるかどうかも確認してください。
カウンセリングで細かいところまで要望を聞き、副作用や施術後のアフターケアまで丁寧に説明してくれるクリニックは、信頼性が高いといえるでしょう。
また施術環境の衛生管理も、重要な確認ポイントです。施術室は清潔に保たれているか、機器のメンテナンス状況はどうか、といった細かい点についても実際に足を運んで目で見てみることが大切です。不安に思ったらカウンセリングで尋ねてみてください。
まとめ
熱破壊式の医療脱毛とは、高出力のレーザーを照射することで毛根を破壊する脱毛方式のことです。脇やVIOといった、根が深く、太く濃い毛の脱毛に向いています。
施術部位の肌質や毛質によっては、熱破壊式よりも蓄熱式のほうが適している場合もあります。クリニックによって扱っている脱毛機器が異なるため、不安な場合はホームページで確認するか、無料カウンセリングにて相談してみてください。
アステリアクリニックでは、熱破壊式(ジェントルマックスプロプラス)と蓄熱式(ソプラノチタニウム)の脱毛機を取り揃えています。脱毛方式でプランを分けているため、絶対にジェントルマックスシリーズで受けたいという方にも人気です。個々の毛質・肌質に合わせて適切な脱毛計画を提案しますので、ぜひお気軽に無料カウンセリングまでお越しください。
アステリアクリニック院長