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脂肪吸引のメリットとデメリット・リスクについて徹底解説!
お腹や太ももなどの脂肪が気になり、脂肪吸引に興味を抱いている方は多いのではないでしょうか。脂肪吸引はリバウンドしにくいとして注目されている医療ダイエットではありますが、身体を傷つける手術の一種のため、ダウンタイムが生じたり死亡事故に繋がったりするリスクがあるのも事実です。本記事では、脂肪吸引の基本的な知識に加えて、メリット・デメリットを徹底解説します。脂肪吸引などの医療ダイエットを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
アステリアクリニック院長
当院の医療ダイエットをご紹介
目次
そもそも脂肪吸引とは?
脂肪吸引とはその名の通り、脂肪そのものを直接吸引して除去する医療ダイエットの一種です。身体に蓄えられた脂肪の量を減らすことで、ボディラインを整え、痩せられる施術です。
脂肪吸引の手術の一般的な流れを以下に示しました。
- 脂肪吸引の部位をデザインする
- 麻酔を行う
- 施術部位を切開し、管(カニューレ)を挿入する
- 機器を用いて脂肪を吸引する
脂肪吸引の施術を行う前に、マーカーペンなどを用いて、吸引を行う部位を念入りに確認し、仕上がりのイメージをすり合わせます。
イメージのすり合わせが完了したら、麻酔の投与に移ります。切開や管挿入の際に痛みを感じにくくするためです。麻酔が効いてきたら、施術部位を切開して吸引を行うという流れです。
脂肪吸引とダイエットの違いを比較
脂肪吸引と、食事や運動を通した通常のダイエットとの違いを以下に示しました。
脂肪吸引 | 通常のダイエット | |
---|---|---|
期待できる効果 | 気になる部位のボディラインがすっきりする | 時間をかけて自然に全体的に痩せられる |
リバウンドの可能性 | 低い | 高い |
部分痩せ | しやすい | しにくい |
デメリット | ・手術失敗のリスクを伴う・ダウンタイムが生じる・費用がかかる | 変化を実感するまでに長期間を要する |
脂肪吸引では劇的な体重低下は期待できないものの、気になる部分の脂肪をピンポイントで除去できるため、太って見えていた部分をすっきりさせられます。お腹や太ももなど、ピンポイントで痩せられます。
成人以降は脂肪細胞の数が増えにくいため、成人になってから脂肪吸引を受けることで痩せた状態を長期間キープしやすいといわれています。
しかし、脂肪吸引の施術は職人レベルの繊細な作業を伴うため、仕上がりは施術者の腕に委ねられます。場合によってはイメージ通りに仕上がらなかったり、施術が失敗したりする可能性もあると認識しておいてください。
通常のダイエットの場合は、時間をかけてゆっくりと取り組む必要があります。しかしその分、自然な痩せ方になりやすいです。一方で生活習慣によってはリバウンドする可能性も高く、部分痩せも難しいため、根気強く取り組んでいく必要があります。
脂肪吸引に向いている人の特徴
以下では、脂肪吸引に向いている人の特徴を解説します。自身に当てはまるかどうか確認しながら読み進め、施術を受けるかどうかを検討してみてください。
自力でダイエットをすることが難しい人
運動や食事などの通常のダイエットでなかなか身体の変化がなく、悩んでいるという方は脂肪吸引に向いているといえるでしょう。
通常のダイエットは、取り組んでから数日で効果が実感できるものではありません。ウォーキングや筋トレ、適度な食事制限を長期間続ける必要があり、そのためには根気が必要です。ストイックかつ継続的に取り組まなければならないからこそ、自力でのダイエットに挫折してしまう人も多いでしょう。
自力でのダイエットが難しいと感じていて、ダイエットを挫折してしまったことがある人は脂肪吸引を検討してみてもよいでしょう。
過去に何度もリバウンドしてしまった人
通常のダイエットが一度成功しても、再びリバウンドしてしまうことは少なくありません。運動や食事の生活習慣が少しでも乱れてしまえば、再び脂肪の蓄積量が増えてしまうからです。こうしたリバウンドを避けたい人は、脂肪吸引が向いている可能性があります。
通常のダイエットは、脂肪の蓄えられた脂肪細胞を小さくするにとどまります。一方で脂肪吸引は、脂肪細胞を除去できるため、肥大化する脂肪細胞の数が減ることで通常のダイエットよりもリバウンドが起きにくいとされています。
部分痩せしたい人
脂肪吸引は、気になる部位に対してピンポイントで痩せたい人にも向いています。
運動や食事などのダイエットでは基本的に、生活習慣を整えることで身体全体のラインをすっきりさせることになります。顔だけ痩せたい、太ももだけ痩せたいと思っていても、なかなか難しいのが現実です。
脂肪吸引であれば、気になる部位の脂肪をどの程度減らすか、医師や施術スタッフと相談しながら、ご自身の理想の体形を目指してコントロールできます。
短期間で痩せたい人
脂肪吸引は、施術後1ヶ月を目安にむくみが落ち着き、効果が実感できることが多いです。
落としたい体重や体質、運動量などにもよりますが、通常のダイエットでは、効果を実感するまでに数ヶ月を要します。夏場の露出が多いシチュエーションや、結婚式などのイベントに間に合わせたいといった場合には、通常のダイエットよりも脂肪吸引が向いているケースもあるでしょう。
また基本的には1回で施術が完了するため、何度も通わずに短期間で痩せられます。ただし、除去する脂肪の量や範囲によっては2回にわけることもあります。
脂肪吸引で施術可能な部位
脂肪吸引で施術できる部位の例を、以下に示しました。
とくに、以下のような部位に悩みを持っている方は、脂肪吸引を検討する方も多いです。
- 二重あごが気になる方
- 二の腕がたるんできた方
- お腹がぽっこり出ている方
- 太ももの太さが気になる方
その他、胸や背中、お尻といった部位も施術を受けられるクリニックが多いです。脂肪が比較的蓄積しにくい、ふくらはぎや足首といった部位に関しては、クリニックによって対応可能かどうかが異なります。
脂肪吸引のデメリット
以下では、脂肪吸引のデメリットを解説します。メリットとあわせて比較しながら、実際に脂肪吸引を受けるかどうかを検討してみてください。
施術費用が高い
脂肪吸引は医療ダイエットの一つであり、まとまった費用が必要となります。以下に、脂肪吸引の費用相場を示しました。
部位 | 費用の相場 |
---|---|
顔※ | 18~30万円 |
二の腕 | 20~40万円 |
お腹 | 20~30万円 |
太もも | 20~30万円 |
※頬のみなど、1パーツあたりの相場です
上記はあくまでも相場であり、実際の費用は施術範囲やクリニックなどによって異なります。また、麻酔代や再診料、デザイン料が別途かかるケースもあり、総額で200万円を超えるような場合もあります。トータルの費用がいくらかかるかは、事前によく確認しておきましょう。
ダウンタイムがある
脂肪吸引は皮膚にメスを入れる手術の一種のため、回復するまでには一定の期間がかかります。その間、痛みや晴れなど生活に支障をきたす症状が生じる可能性があります。
脂肪吸引で現れうるダウンタイムの症状と期間を以下にまとめました。
症状 | 施術後のダウンタイムの目安 |
---|---|
痛み | 約1週間 |
しびれ・内出血 | 約2週間 |
むくみ | 約1ヶ月 |
色素沈着 | 約2ヶ月 |
かゆみ | 約3ヶ月 |
拘縮(皮膚のこわばり・凹凸) | 約6ヶ月 |
※ダウンタイムの症状や期間は、施術部位や体調・体質などさまざまな要素が影響するため、個人差があります。一般的な目安として参考にしてください。
脂肪吸引によって血管が切れて内出血し、赤黒いあざが現れることがあります。内出血を抑えるためには術後に患部を適切に圧迫し、冷やしましょう。術後1週間程度経過してある程度痛みが引いた後は、患部を温めることで血行を促してください。
脂肪吸引は皮膚への負荷も大きいため、施術部位が黒ずむ色素沈着が生じやすいです。可能な限り、他の刺激を与えないように気を付けて生活しましょう。
また施術から1週間程度経過した段階で、肌が凹凸したり突っ張ったりする拘縮と呼ばれる症状が現れることもあります。通常は3〜6ヶ月かけて徐々に凹凸が減り、落ち着くことが多いです。
術中・術後に痛みやしびれがある
脂肪吸引後に現れる痛みは、筋肉痛に近いといわれます。とくに当日〜3日目までの期間は強い筋肉痛のような痛みが生じやすく、その後徐々に落ち着いていくことが多いです。
また施術で用いた麻酔液や、免疫反応として分泌されるリンパ液の影響から、施術後1ヶ月はむくみが生じやすいです。またむくみの影響で血液の循環が悪くなり、しびれが生じることもあります。しびれは、術後に患部を固定するテーピングが神経を圧迫することで、感じる場合もあります。
脂肪吸引に伴うリスクとその対策
脂肪吸引には上記で解説したダウンタイムだけでなく、命に関わるリスクが生じる可能性もあります。以下ではそのリスクと予防策を解説します。
麻酔に関するリスクと予防策
脂肪吸引は皮膚を切開して行う手術のため、痛みを和らげるために麻酔を用いることが多いです。その際、麻酔の効果によって呼吸機能が停止してしまうリスクがあります。脂肪吸引で用いられる麻酔は、以下のとおりです。
麻酔の種類 | 特徴 | 一般的なリスク | 稀なリスク |
---|---|---|---|
全身麻酔 | 吸入により全身に麻酔を行き渡らせる意識がなくなり人工呼吸器が必要となる | のどの痛みや声枯れ、咳、吐き気、嘔吐、高血圧・低血圧・筋肉痛 | 歯が欠ける、口腔内出血、鼻血、頭痛、肺炎、やけど、麻痺、知覚低下、神経痛、関節痛、呼吸機能への影響、麻酔が途中で切れるなど |
局所麻酔 | 必要な部位にピンポイントで麻酔を注射する注射時に痛みを生じることがある | 吐き気、嘔吐、局所麻酔中毒 | 血管の損傷、けいれん、神経損傷などによる麻痺・しびれなど |
静脈麻酔 | 点滴で静脈に麻酔を送り込みリラックス効果を与える | 吐き気、嘔吐、高血圧・低血圧 | 歯が欠ける、口腔内出血、鼻血、頭痛、肺炎、やけど、麻痺、知覚低下、神経痛、関節痛、呼吸機能への影響、麻酔が途中で切れるなど |
硬膜外麻酔 | 背中から管を通して麻酔を注入する管を挿入する際に強い痛みを生じやすい | 吐き気、嘔吐、頭痛、腫れ・痛み、尿が出にくい | けいれん、麻痺、痛み、しびれ、呼吸障害、不整脈、低血圧など |
脂肪吸引の麻酔においては、呼吸管理の体制や麻酔の使用量に関する知識・技術が必要です。また一部の疾患と相性が悪く、合併症のリスクがある麻酔もあるため、事前検査も重要です。すべての麻酔にアレルギーや塞栓症などの合併症リスクがあります。
麻酔管理に問題があると、呼吸停止による死亡事故が起きる恐れもあります。麻酔を扱える専門医が在籍しているか、管理体制がしっかりしているかどうか、クリニックのホームページや事前カウンセリングで事前に確認しましょう。
脂肪塞栓症のリスクとその予防法
脂肪塞栓症とは、脂肪が血管内に流入してしまい血管を詰まらせる副作用です。脂肪吸引の操作によって脂肪が血管に流れ込み、血管が詰まってしまうと、血管によっては重大な事故につながりかねません。特に、肺、心臓、脳の血管が詰まると命にも関わります。
他にも、血栓症、脂肪塞栓、出血と血腫による気管の閉塞、内臓の損傷など命にかかわるリスクがあります。
どれだけ経験豊富な医師であっても、手術を伴う以上、脂肪塞栓症などのリスクはゼロにはなりません。少しでもリスクを抑えるためには、多くの実績を有する医師やクリニックを探すことが大切です。
また、用いる機械によっても身体にかかる負荷が変わります。事前カウンセリングにて、自分が納得できるまで質問や相談を重ね、脂肪吸引を受けるかどうかを慎重に決断しましょう。
なお最近では、ベイザー波によって脂肪をやわらかくしてから吸引を行うベイザー脂肪吸引と呼ばれる方法があり、こちらは血管への負担が少ないといわれています。ベイザー脂肪吸引だからといってリスクがゼロになるわけではありませんが、このように施術から選択する手段もあります。
術後の感染症リスクと対策
脂肪吸引の施術後は、切開した後の傷口から細菌などが侵入する、感染症のリスクも生じます。
とくに脂肪吸引後は、患部の皮下にブドウ球菌やレンサ球菌といった細菌が入り込むことで、腫れや痛みを生じる蜂窩織炎(ほうかしきえん)が発症しやすいことがわかっています。蜂窩織炎は放置していても治りません。それどころか症状が悪化し、壊死性筋膜炎や敗血症などさらなる重篤な症状を引き起こすリスクが考えられるため速やかな治療が必要です。
脂肪吸引において感染症を抑えるには、できるだけ清潔な環境のクリニックを選ぶことが大切です。また術後は、傷口を清潔な状態に保つよう、自分でもしっかりと管理する必要があります。
脂肪吸引の施術の流れ
以下では、脂肪吸引を受ける際の施術の流れを簡単に説明します。実際の流れをイメージしながら読み進めてみてください。
予約
脂肪吸引の施術を受ける際は、まずカウンセリング日時を確保します。多くのクリニックでは、ホームページから簡単にカウンセリングのWeb予約ができます。電話での予約や事前相談も可能なクリニックが多いです。時間と心に余裕を持って通院できる日時を設定しましょう。
カウンセリング
カウンセリング当日は、時間に遅れないようクリニックを訪問しましょう。
相談したい内容をあらかじめ整理しておくとスムーズに進みますが、基本的には医師やスタッフが「目指したいボディライン」などをヒアリングします。場合によっては脂肪吸引を受ける目的も伺い、その目的に対して脂肪吸引が適切かどうかもアドバイスしてもらえるでしょう。
診察
脂肪吸引を検討する際は、どの範囲をどの程度吸引できるか、といった体形や体質を含めた詳細な情報の把握が必要です。そのために、現在の体脂肪量や基礎代謝などの測定も行うことがあります。この結果に応じて、適切な吸引法や医療ダイエットを提案してもらえます。
まとめ
脂肪吸引は脂肪細胞を除去するため、運動や食事法の改善といった通常のダイエットよりも、効率よく痩せられる医療ダイエットといえます。しかし呼吸停止や感染症による死亡事故のリスクなどのデメリットがあるのも事実です。
医療ダイエットには、脂肪吸引以外にも脂肪溶解注射などさまざまな方法があります。ご自身にとって適切かつ納得のいく方法を選択するためにも、ぜひクリニックのカウンセリングを有効活用してください。アステリアクリニックでは食事療法や内服薬、機械を用いた医療ダイエットなどさまざまな角度からダイエットをご提案できます。気になる方はぜひお問い合わせください。
アステリアクリニック院長