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脂肪溶解注射のリスク・デメリット・注意点を徹底解説

脂肪溶解注射のリスク・デメリット・注意点を徹底解説

脂肪溶解注射は痩せたい箇所に薬剤を注射することで、無理に運動せずとも脂肪細胞を減らせる人気の医療ダイエットです。しかし、脂肪溶解注射は医療施術に該当し、細胞を溶かすほどの効果がある以上、少なからずリスクも存在しています。本記事では、脂肪溶解注射のリスク・デメリット・注意点を解説します。脂肪溶解注射の種類ごとの特徴も踏まえながら説明するので、施術を受けようか迷っている方はぜひ参考にしてください。

このコラムの監修者
辻井 鴻
辻井 鴻
一般社団法人 美星会
アステリアクリニック院長
【医師の経歴】
2020年 北海道大学医学部卒業
2022年 北海道内の病院にて初期臨床研修を終了
2023年10月 アステリアクリニック札幌院 院長就任
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そもそも脂肪溶解注射とは?

脂肪溶解注射とは、痩せたい箇所に注入した薬剤が脂肪細胞を溶解し、除去する医療ダイエットです。溶解した脂肪細胞は、尿や汗などとともに排出されます。顔や太ももといった特定の範囲の部分痩せも期待できる施術です。
詳細な仕組みは薬剤の成分によって異なります。多くの場合、薬剤に含まれる「デオキシコール酸」が脂肪細胞の細胞膜を破壊し、排出を促して脂肪細胞を減らすことで、見た目の変化につながるという仕組みです。脂肪細胞を小さくしたり、代謝を促したりして痩せやすくするものもあります。
本記事で紹介する脂肪溶解注射のうち、Kabelline(カベリン)、BNLSアルティメット、FatX、FatX Coreの4つはデオキシコール酸が脂肪溶解効果を示すとされています。

脂肪溶解注射と脂肪吸引注射の違いは?

脂肪溶解注射は、薬剤で溶解させた脂肪細胞を代謝で排出して、脂肪を除去する方法です。一方で脂肪吸引注射は、注射で物理的に脂肪を吸い取って除去する方法です。
いずれも脂肪吸引などに比べると、痛みや副作用による反応が小さく、減らせる脂肪量も少ないことから、顔に使用されることが多いです。

以下に脂肪溶解注射と脂肪吸引注射の違いをまとめました。

脂肪溶解注射脂肪吸引注射
施術回数3~5回
※施術範囲や減らしたい脂肪量による
1回
施術にかかる時間10分前後20分前後
ダウンタイム数日1週間程度
仕上がり目安3週間~3か月
※複数回の施術を考慮
1~3か月
とくに向いている部位鼻、まぶた、頬まわり、フェイスラインなど頬まわり、フェイスライン、あご下など

※必要な施術回数、ダウンタイム、減らせる脂肪量などは個人差があります。上記は一例として参考にしてください。

脂肪吸引注射は、あご下など比較的脂肪の量が多い部位に向いています。一方で脂肪溶解注射は脂肪が少ない部位でも対応でき、複数回の施術を重ねる分、1回あたりのダウンタイムは短い傾向にあります。

脂肪溶解注射の種類と作用メカニズム

以下では、脂肪溶解注射の主な種類と作用メカニズムを解説します。主成分の濃度や種類によって作用の仕方に違いがあるため、自身の希望に合う脂肪溶解注射を見つけてみてください。

Kabelline(カベリン)

カベリン(Kabelline)はカベルラインとも呼ばれています。デオキシコール酸が0.5%含まれた脂肪溶解注射です。この濃度は他の脂肪溶解注射と比較して、やや高い部類に入り、脂肪細胞を減らす効果もより期待できます。
その分、痛みや刺激を感じることがありますが、デオキシコール酸濃度1%の薬剤に比べるとマイルドです。脂肪の代謝や疲労回復をサポートするL-カルニチン、腫れやむくみを抑えるアーティチョークエキスも配合されています。

BNLSアルティメット

BNLS(Beauty Nonsurgical Liposuction)アルティメットは、植物由来の成分が含まれています。デオキシコール酸の濃度は0.02%で、脂肪溶解の効果はゆるやかです。植物由来の成分による抗炎症作用が、痛みや腫れといった副作用を和らげられるとされており、刺激に弱い顔周辺にも使用しやすい薬剤です。

FatX

FatX(ファットエックス)は、他の脂肪溶解注射よりもデオキシコール酸の濃度が1%あり、脂肪細胞を減らす効果も高い傾向にあります。デオキシコール酸の濃度が高い分、痛みを感じやすく、腫れなどのリスクが生じやすい点がデメリットです。
アミノ酸、ビタミン、ヒアルロン酸なども成分に入っているため、脂肪が減ることによって発生するたるみの予防を手伝ってくれます。

FatX core

FatX core(ファットエックス コア)は上記で述べたFatXの改良版で、炎症が起こりにくいのが特徴です。具体的には、NAIS complex(Natural anti-inflammatory system)という抗炎症作用を持つ成分が配合されています。FatXの「痛みを感じやすく、副作用のリスクが高い」という点を補った脂肪溶解注射です。

山参(サンサム)

山参(サンサム)はここまで紹介した脂肪溶解注射のようにデオキシコール酸ではなく、高麗サポニンが主成分であるのが特徴です。
また、生薬エキス複合体により基礎代謝を向上させることで、脂肪の排出をサポートします。食欲を抑制する効果もあるとされるため、太りにくい生活習慣を整えることにも役立つでしょう。

脂肪溶解注射はどんな効果がある?

前述したように、脂肪溶解注射は局所的なダイエットが得意な施術です。脂肪細胞が減ることで、次のような効果を期待できます。

  • 重たいまぶたの印象を変える
  • 小鼻をすっきりとさせる
  • フェイスラインの改善・小顔効果
  • ボディラインの改善
  • セルライトの除去

このように、気になるパーツをピンポイントで痩せられるのが脂肪溶解注射の効果です。ただし、脂肪溶解注射1回で注入できる薬剤の量は限られているため、落としたい脂肪の量が多くなればなるほど施術回数が必要となります。脂肪の量が多い部位は、1回で感じられる効果もゆるやかになるでしょう。
体重低下を目的とした施術ではなく、身体の一部をすっきりとさせる施術であると認識しておいてください。顔、太もも、二の腕への脂肪溶解注射については、以下の記事でも詳しく解説しています。

脂肪溶解注射のリスク・デメリット・注意点

以下では、脂肪溶解注射のリスクやデメリット、注意点を解説します。脂肪溶解注射はダウンタイムが短く、比較的リスクも少ない施術ではありますが、少なからず身体には負担がかかります。不明点や不安な点があれば、クリニックのカウンセリングを受けて相談してみましょう。

効果が出るまでに複数回の施術が必要

脂肪溶解注射は、1回の施術で求める効果が出るとは限りません。期待する仕上がりや体質によっては、複数回の施術を受ける必要があります。
脂肪溶解注射は代謝による自然な脂肪の排出を待たなければならないため、他の医療ダイエットと比べると脂肪が減るスピードも早くはありません。減らしたい脂肪の量が多いほど、施術にかかる期間も長くなります。
自分が希望する仕上がりにはどのくらいの回数が必要になるか、カウンセリングなどであらかじめ確認しておきましょう。

腫れやむくみ、内出血が起こる可能性あがる

脂肪溶解注射は細い針を用いるため、他の医療ダイエットと比べてダウンタイムは少ないとされています。しかし、ボリュームダウンさせたい部分にまんべんなく注入するので、場合によっては腫れやむくみ、内出血といった副作用が生じる可能性があります。
とくにKabeline(カベリン)やFatX、FatX coreなどのデオキシコール酸が多く含まれている脂肪溶解注射は、ダウンタイムが生じやすいです。
副作用は数日で落ち着く場合が多いですが、個人差があります。注入する量や体質、体調などによって副作用の出やすさは異なるため、こうしたリスクを完全に防ぐことはできません。
脂肪溶解注射を受ける場合は、こうした副作用が少なからず生じることを認識し、万が一の際にしっかりとアフターケアをしてくれるクリニックを選びましょう。

リバウンドの可能性がないわけではない

脂肪溶解注射は、脂肪を蓄えている脂肪細胞を減らすことができるため、基本的にはリバウンドしにくいといわれています。
しかし脂肪溶解注射は、注射した部位に存在するすべての脂肪を除去するわけではありません。生きていくためには適度な脂肪も必要ですし、薬剤で溶かせる脂肪の量は決まっています。過剰なカロリー摂取が続けば、残された脂肪細胞が大きくなり、リバウンドする可能性はゼロとはいえません。
リバウンドのリスクを減らすには、脂肪溶解注射をした後も健康的な食事や適度な運動を心掛ける必要があることは理解しておきましょう。

体質によっては施術を受けられない可能性がある

脂肪溶解注射の成分と体質が合わない場合は、施術を受けられない可能性があります。
たとえば、BNLSアルティメットはくるみ、アーティチョーク、カテキンにアレルギーを持つ方は注入できません。また、大豆由来のフォスファチジルコリンという成分が含まれた脂肪溶解注射は、大豆アレルギーの方には適応できません。
一部の疾患や、妊娠中・授乳中の方も、施術を受けられない可能性があります。自身が脂肪溶解注射の施術を受けても問題ないかどうか、医師に確認することを忘れないようにしてください。

失敗して輪郭が崩れる可能性がある

脂肪溶解注射は、失敗したり理想の仕上がりにならなかったりする可能性もないとは言い切れません。
脂肪溶解注射の仕上がりは、注射した薬剤が皮下で均一に広がるかどうか、適切な量を注入しているかどうかなどが関係します。失敗した場合は、脂肪を減らし過ぎて頬がこけたり、たるんだり、フェイスラインが不均一になったりする恐れがあります。

脂肪溶解注射で失敗しないための方法・ポイント

最後に、脂肪溶解注射で失敗しないための方法・ポイントを解説します。

信頼できるクリニック・医師を選ぶ

脂肪溶解注射を行っているクリニックは多く存在しますが、できる限り信頼できそうなクリニックや医師を選びましょう。
美容医療を扱っているクリニックでは、多くの場合症例を掲載しています。症例や実績、医師のプロフィールなどを確認し、信頼できそうかどうか、自分にマッチしているかどうか、チェックしてみてください。
また医師自らが、ブログなどで情報を発信していることもあります。ホームページなどを検索して調べてみましょう。

情報収集を十分に行う

脂肪溶解注射で失敗しないためには、事前の情報収集が大切です。たとえば、Googleなどに掲載されている口コミに目を通しておくことで、実際に通院した患者のリアルな声がわかります。とはいえ口コミは匿名で書けるものなので、鵜呑みにはせずフラットな視点で判断するようにしてください。
また、実際にクリニックに通院している知り合いや友達がいれば、意見を聞いてみるのもおすすめです。

カウンセリングで最適な治療方法を相談する

脂肪溶解注射を受ける前には、必ずカウンセリングを受けることになります。カウンセリングは施術を受けられる体質かどうか判断したり、そもそもその施術が向いているのかどうか検討したりするために、医師が診察・相談してくれる時間です。
脂肪溶解注射についての大まかな知識はインターネット上でも得ることはできますが、実際の施術は、希望する仕上がりや個人の体質・体形などによって変わってきます。一人ひとりに対してどのような施術プランが合っているかは、経験豊富な医師でなければ正しく判断できません。
不安や懸念点なども遠慮せず医師に打ち明けることで、自分にマッチしたプランを提案してもらえるでしょう。また自分の希望をしっかりと伝えておくことで、施術で実現できること、できないことへの理解が深まり、「思っていたのと違った」「イメージが伝わっていなかった」などと失敗する可能性も減ります。

まとめ

脂肪溶解注射には、痛みや腫れ、むくみ、内出血といった副作用のリスクが挙げられます。アレルギーをお持ちの方は脂肪溶解注射の種類によっては施術を受けられない可能性もあるため、事前に医師に相談してください。
また理想の仕上がりを目指すためには、信頼できるクリニックを探し、医師とのミスマッチを減らすことも大切です。希望をすべて伝え、実現可能な施術プランを提案してもらいましょう。
アステリアクリニックでは患者さま一人ひとりに合せた、丁寧な提案と施術に重きを置いており、どのような疑問でもしっかりとお答えいたします。脂肪溶解注射を始めとした医療ダイエットにお悩みの方は、ぜひカウンセリングにお越しください。

このコラムの監修者
辻井 鴻
辻井 鴻
一般社団法人 美星会
アステリアクリニック院長
【医師の経歴】
2020年 北海道大学医学部卒業
2022年 北海道内の病院にて初期臨床研修を終了
2023年10月 アステリアクリニック札幌院 院長就任