排卵痛の症状や原因とは?お腹の痛みを和らげる方法もご紹介
排卵痛がひどくて毎月お困りではありませんか?
「この痛みが毎回続くなんて耐えられない」
「なにかの病気では?」
と悩んでいる女性は多くいます。排卵痛は病気ではありませんが、痛みが強い場合は日常生活に大きく影響しかねません。この記事では排卵痛の基礎知識や対処法を解説します。
なぜ痛むのか・病気ではないかと不安な方や、痛みを和らげる方法を知りたい方はぜひ参考にしてください。
アステリアクリニック院長
当院の医療脱毛をご紹介
目次
排卵痛とはなにか?
排卵痛とは、排卵前から排卵後にかけておよそ1~2日ほど起こる痛みのことを指します。排卵痛は卵巣から卵子が出てくるときの生理的な痛みで、病気ではありません。
しかし、痛みの程度は軽い方からうずくまるほど痛む方まで個人差が大きいです。また、痛みが激しい場合は子宮内膜症など、ほかの病気が隠れている場合もあるため、不安な場合は産婦人科の受診もご検討ください。
排卵痛は痛みだけでなく、排卵出血や気分の変動・むくみなどさまざまな症状が合わさるため、女性の大きな悩みの1つです。
生理痛は女性の多くが経験しますが、排卵痛がある女性は4割程度といわれています。排卵痛を知らない方も多いため、まわりに理解されにくいという側面もあります。
排卵痛の症状
主な症状は下腹部の痛みです。排卵は左右にある卵巣のうち毎月どちらかで起こるため、月によって右側もしくは左側の下腹部に痛みを感じることが多いです。
人によっては、おしりの奥や膣の奥が痛みを感じたり、子宮全体や背中に痛みを感じる方もいます。また、卵巣や子宮周辺の痛みだけではなく、排卵出血が起こるケースも珍しくありません。
まだ月経がくる時期じゃないのに出血があるとびっくりするかもしれませんが、少量、かつ短期間であれば基本的には問題ないことが多いです。
ただし、痛みがひどかったり出血が多い場合は子宮内膜症や卵巣の腫れなど他の病気の可能性もあるため、婦人科を受診しましょう。
そのほか、排卵前後はホルモンの変化が急激に起こるため、むくみや頭痛、胸の張り、便秘や気分の変動などさまざまな症状がでることがあります。
排卵痛が起こるタイミングの目安は?
排卵は、おおよそ月経開始の14日前に起こります。月経が28日周期であれば月経から14日目ごろ、30日周期であれば月経から16日目ごろに排卵するのが目安です。また、排卵痛は排卵の前後1~2日の間に起こります。
月経と排卵の関係を整理してみましょう。(28日周期の場合)
- 子宮内膜がはがれる(月経):7日間ほど
- 子宮内膜(着床のためのベッド)が厚くなる:7日間ほど
- 排卵する:14日目あたり
- 着床に備えて子宮内膜が厚くなる/月経の準備期間:14日間ほど
月経はこの周期を繰り返します。排卵痛が起こるのは月経と月経のちょうど中間あたりと覚えておくといいでしょう。
もちろん、元々月経が不順の方であったり、月経周期が整っている方でも体調によって排卵がずれる周期もあり、月経から10日前後で排卵する周期もあれば、20日前後かかる周期もあるため、あくまで目安として参考にしてください。
排卵日に下腹部に痛みを感じる原因
排卵痛は卵巣から卵子が出てくるときに生じる痛みであることが多いです。
また別の原因として、卵胞液に含まれている成分により痛みが生じる場合もあります。卵子を包む卵胞が20mmほどの大きさになると卵巣の膜を破って排卵しますが、このとき卵子とともに少量の血液と卵子を包んでいた卵胞から液体(卵胞液)が流れだします。
この卵胞液には、プロスタグランジンという物質が多く含まれており、その成分によって痛みが引き起こされる場合もあるといわれています。
しかし、本来であれば排卵痛は軽い痛みとされています。排卵痛が普段は痛くないのに今月は痛いという場合、疲労やストレスがたまっているかもしれません。
仕事が忙しく睡眠時間が短くなるなど生活習慣の乱れも排卵痛を悪化させる原因です。
排卵痛でつらいときは?
排卵痛の痛みが激しい場合は婦人科系の病気が考えられます。子宮内膜症があると痛みが強くなりやすいため、毎月の痛みがひどい場合は産婦人科の受診をおすすめします。
子宮内膜症は、子宮内膜や子宮内膜に似た組織が子宮以外にできる病気です。通常は厚くなった子宮内膜は月経とともにはがれ体外へ出ていきますが、子宮以外にできた組織は排出されません。
そのため、月経のたびに排出できない出血が起こることで炎症を引き起こし、臓器の癒着などにつながった結果、月経時や性交時の痛みが増してしまう場合もあります。進行していくと不妊症の原因となる場合もあります。
その他にも、痛みがひどい場合はその他の女性生殖器の病気が隠れているかもしれません。排卵痛がひどい場合や、月経とは関係なく下腹部が痛む、出血が多い場合や短期間で終わらない場合は病院で検査してもらいましょう。
排卵痛を和らげる方法は?
排卵痛を和らげる方法は以下のとおりです。
- お腹周りを温かくする
- 生活リズムを整える
- 落ち着ける時間をつくる
- 鎮痛薬を服用する
- 低容量ピルを服用する
それぞれ詳しく解説します。
お腹周りを温かくする
湯たんぽや腹巻、カイロなどでお腹を温めましょう。タイツやストッキングなどお腹まわりを締めつけるものは外したり脱いでおきます。
また、日頃から冷え対策をするのも効果的です。排卵日にかぎらず、湯舟に浸かる・軽いストレッチや運動をする・手先や足先を温めるなどして、全身の血行をよくしておきましょう。
簡単にできるヨガなどもおすすめです。
生活リズムを整える
生活リズムが乱れると、女性ホルモンの分泌が安定しません。ホルモンのバランスが悪いと排卵痛を起こす原因になるため、なるべく規則正しい生活をしてください。
夜更かしをせず睡眠をとる・朝ごはんを食べる・バランスのいい食事をとる・過度なダイエットを控えるなど、できそうなものから少しずつ改善してみましょう。
落ち着ける時間をつくる
ストレスは痛みを強く感じさせる原因です。そのため、落ち着ける時間をつくってストレスを解消しましょう。
ストレスがあると交感神経が刺激され、体が緊張状態になり痛みを感じやすくなります。ストレスをためないことが排卵痛の緩和には大切です。
誰かと話す・自分の思いをノートに書く・好きなアロマを楽しむ・好きな音楽を聞く・太陽の下でストレッチをする・深呼吸するなど、落ち着ける時間をつくり日頃からストレス解消をしましょう。
鎮痛薬を服用する
痛みがつらいときは我慢せず、生理痛向けの市販薬を飲みましょう。
アセトアミノフェン、ロキソプロフェン、イブプロフェンなどの成分の鎮痛薬を使用してみてください。アセトアミノフェンは副作用が比較的少なく、乳幼児から使用してよいお薬のため、小中学生も内服できます。
ロキソプロフェン、イブプロフェンは15歳以上で使用できますが、胃が荒れる副作用を起こすことがあるため空腹時の服用は避けましょう。
低用量ピルを服用する
低容量ピルは排卵を抑制するため、排卵痛の予防になります。低容量ピルには排卵に関わるホルモンが低容量含まれています。
本来であれば、脳から、卵胞を育てたり排卵を起こすためのホルモンを分泌する命令が出されます。しかし、低容量ピルを服用すると、脳が「すでにホルモンが分泌されている」と判断し、排卵の命令をしません。
そのため卵巣で卵子が成熟せず、排卵が起こらないのです。
ピルというと避妊のイメージが強いかもしれません。しかし排卵痛を軽減するほか、生理痛の軽減にもなるため、ご自身の悩みに合わせて検討してみましょう。
低用量ピルの処方はアステリアクリニック
低容量ピルは薬局での購入はできないため、婦人科の病院やクリニックを受診する必要があります。しかし、婦人科にかかるのは不安な方も多いのではないでしょうか。
アステリアクリニックでは産婦人科専門医の監修を受けた医師が、安心・安全にピルを処方しています。
また、オンライン診療や薬の配送サービスもおこなっています。
オンライン診療では血液検査などの詳しい検査はおこなえませんが、待ち時間もなく知人に通院を見られる心配もありません。
低容量ピルは定期的な処方が必要なため、続けやすいクリニックを選ぶのもポイントです。忙しい方や婦人科に抵抗のある方はオンライン診療ができるアステリアクリニックへお気軽にご相談ください。
排卵痛の原因・対処法まとめ
排卵痛の原因や症状、対処法について解説しました。
卵巣の壁をつきやぶって排卵するときに下腹部が痛む排卵痛ですが、痛みが強い場合は子宮内膜症などのおそれがあるため病院を受診しましょう。
軽い痛みの場合は、お腹を温めたり鎮痛剤を服用するといった対処法があります。また、低容量ピルを使用するのも、排卵痛のほか生理痛の軽減にも繋がるためおすすめの対処法です。
自分に合った対処法を見つけ、痛みに悩まされない日々を送りましょう!
アステリアクリニック院長